(56)品性下劣の俺でも、たまにはいいこともする。サイクリングロードの掃除-2

ジョギングをやめて、サイクリングロードを歩く。
道の左端をチェックしながら進み、大きめの落ち枝があれば、しゃがんでそれを手に取り、草むらに捨てる。
帰りもこれを繰り返すことで、道の両側に散乱している邪魔な落ち枝は無くなる。
サイクリングロードの隅から隅まで、というわけにはいかないが、少しぐらい走りやすくなるだろう。
明日からの俺のためにも、他のロード乗りの人にも少しは貢献できる。
俺もたまにはいいことをする。

来来亭に着き、ラーメンを食べた。
俺が10代~20代前半ぐらいなら、「なにこれ!?うまい!」と感じたと思う。
ただ、今の俺には、特別旨いとは思わなかったし、「誰が食べてもそこそこおいしい」。
味について、そんな印象が残る程度だった。
それはさておき、ここのお店、接客が抜群に良く、「来てよかったなぁ」と感じる。
麺の固さ、背脂やネギの量などを選べるサービスがあり、それを親切に、丁寧に説明してくれる初老のおじさん店員に好感を持った。
まわりを見渡すと、他の店員さんも親切な接客を心がけているのがわかる。
知人のNさんも、来来亭の別の支店でラーメンを食べ、味のことではなく、「お客さんに気配りができる雰囲気を感じた」と言っていた。
「少し遠いが、また来よう。次は葱ラーメンを食うぞ」と心に決め、俺はお店を出た。

歩道を15分ほどジョギングし、大通りを曲がると川に出る。
橋の脇にある階段を降りて、もう一度、サイクリングロードを歩いた。
サイクリングの邪魔になるような太い落ち枝があれば、しゃがんでそれを手に取り、草むらに捨てる。
往路と同じ作業だ。
繰り返し繰り返しそれを続けると、なかなかいい運動になった気もする。

家に着き、散らかった部屋でゴロゴロした。
台風が来て以来、久々に体を動かしたからか、夕方なのに眠くなる。
仰向けになり、今日のことを考えると、人のため地域のために少し役立った気分がして、何か満たされるではないか。
「今日の俺は良い行いをした」と、普段良い行いをしていないからこそ、満足度が高いわけだ。
「これはやばいな。明日、思いがけず告白されたりするかもな」、「たまたま拾ったマジソンバッグに数千万円が入っていた!とか、ありえるな」と幸せなことを考えながら、眠りにつく。

翌朝、起きたら筋肉痛になっていた。
辛い…。
落ち枝を取る時のしゃがむ動作、手にした枝を投げる動作、これを繰り返したことで、普段使っていない筋肉を痛めたのだろう。
体の節々をかばいながら、散らかった部屋のゴミをかきわけ、俺はアンメルツを探した。

※この記事は、2019年2月17日、俺が別のブログに投稿した文章を、加筆、修正したものです。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする