(88)京セラドームで草野球をする。イメージトレーニングはパワプロ-7

夏の甲子園出場が決定した。
合宿でボロボロになるまで特訓した後、聖地に乗り込む。
初めての甲子園だ。
いつもの地方球場と違い、グラウンドの色も観客の数も違う。
特別扱いされている気分になる。
勝ち取った権利と思い、優越感に浸る。
夢の舞台、甲子園。
ついに1回戦が始まった。

「力まず、楽にいこうや」と、戦況を見詰めながら、俺は一人言を言う。
勝ちに執着しなくてもいい。
そんな心境になっていた。
「育て上げた選手が、地方予選を勝ち上がって、俺を甲子園に連れてきてくれた。それで充分じゃないか」
「我が野球部を長期的に見た場合、とりあえず甲子園に出場できただけで御の字じゃないか」
腰がひけたわけではない。
それなりの達成感を得て、心境が変わった。

試合は、あっさり負けたが、兵庫県代表 Fラン大学付属高校 野球部は、甲子園に出場経験があるチームになった。
充分、快挙じゃないか。
地元では、偉そうにできる(甲子園がある場所も地元兵庫県なんですけどね)。
慣れ親しんだ学校のグラウンドは、黒土になった。
名門校の証である。

いつものことだが、3年生が引退し、新チーム発足。
我が野球部のエースは田島。
タジマジンは、兵庫県で最強クラスに進化していた。
「無敵」という言葉が相応しい男である。
翌年、夏の予選は、相手をまったく寄せ付けず、カップ麺を作るような簡単さで優勝を飾る。
選手全員が、バケモノのようだった。
勢いそのままに甲子園の1回戦。
勢いづいた我が野球部は、すんなり勝った。
2回戦もすんなり。
3回戦は、東京の東村山にぐちゃぐちゃにされたが、俺の心は満たされていた。
「楽しかったなぁ」、「燃えたなぁ」と思いながら、俺はPS vitaの電源を切った。
球児たちと熱い夏を何度も過ごした。
これは、良いゲームだ。
やってみてよかったなぁ。
感慨にふけた後、俺は、現実世界に戻った。

来月ある草野球の試合で活躍するために、練習をしなくてはいけない。
だが、雨が続く毎日だったので、練習できず、イメージトレーニングをしようと思ってパワプロを買ったのはいいが、はまりすぎた。
現実世界における俺の野球技術は、一切進歩していないではないか。

やっと雨があがった。
今日の夕方、暇な時間もある。
久しぶりにロードバイクに乗って、サイクリングロードに行き、橋脚を相手に壁あてをしたいと思う。

※この記事は、2019年3月18日、俺が別のブログに投稿した文章を、加筆、修正したものです。

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