(83)京セラドームで草野球をする。イメージトレーニングはパワプロ-2

名門 Fラン大学付属高校 野球部。
パワプロの世界で覇を唱える時が、ついにきた。
俺は、選手達に渇を入れ、そして檄を飛ばし、育て上げ、甲子園の舞台で全国制覇をなしとげるのだ。
ゲームスタート。

基本、俺は説明書を読むようなチマチマしたことはしない。
硬派なのだ。
ゲームを進めながら、そのシステムを理解していく。
赤のマスに止まって、選手が怪我してテンションが下がろうが、緑のマスに止まらず疲労がたまろうが関係無い。
「世の中は理不尽なものだ」ということを、選手に叩き込む。
現実世界では、生徒への虐待で社会問題になるかも知れないが、俺は自分の教育方針を曲げる気はない。
そして、初の兵庫県予選までビシビシ鍛えぬいたところ、3回戦に進み、やはり俺の方針は間違っていないと確信した。

ところが、創部して10年、一度も甲子園に駒を進められない。
最高でも、予選の準々決勝どまりだ。
古田や矢野など、元プロ野球選手を彷彿させる能力の高い1年生が入り、どれだけ彼らが獅子奮迅の活躍をしても、試合では勝てない。
「もしかして、俺の方針に誤りがあるのか?」と、自分に矢印を向けようとしたが、「選手が悪い」と思うようにした。
自分自身を傷つけたくない。

さらに10年経っても、甲子園出場が手に届かない。
予選の決勝までは1度いけたが、4-0で負け。
数字以上に、完敗を実感する試合内容であった。
ここでやっと「俺に非がある」との考えに至る。

何かがおかしい。
俺が理想とする野球は、打ち勝つ野球だ。
「Fランいてまえ打線」、「偏差値で負けても打ち勝て」をスローガンに、寝る時間を削って選手たちと向き合い、選手たちも練習に取り組んだ。
しかし、結果が出ない。
もはや、クズの吹き溜まりと化した我が野球部を立て直すには、どうすればよいか。

「よし、攻略サイトを見よう」ということで、とりあえず、原因の究明に努めた(最初からしとけよ)。
それでわかったのが、まず、チーム作り。
俺は、打撃を重視したチーム作りをしていたが、「打線は水物」とはよく言ったもので、練習して得た打撃の経験値は、結果に繋がりにくいのだ。
投手と守備、走塁を軸に選手を育成するのが正解だ。
考えてみると、今まで、かなり大味な試合が多かった。
いくら打っても、投手陣と守備が崩壊し、守りきれなくて負けた展開が、何試合あっただろうか。
また、まだ打てる時はいいが、相手チームが好投手を投入すると、こちらは手も足も出ない。
そんな展開もあった。

だが、これからは違う。
守りを重視したチームに生まれ変わらなければいけないのだ。
これに気付いたことで、我が野球部は、甲子園に大きく前進する。

※この記事は、2019年3月13日、俺が別のブログに投稿した文章を、加筆、修正したものです。

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