(882)ロードバイクには乗らず、大相撲大阪場所千秋楽へ-3

チケット一般発売の日を迎えた。
速攻でチケットを取りたい。
気合いを入れてスマートフォンを操作し、画面を凝視すると、「初日の3月13日から千秋楽の3月27日までの間で、第一希望から第三希望まで選んでね」と。
もし、抽選の結果、千秋楽のチケットが取れなくても、他の日は取れる(可能性を残す)システムは、「親切やなぁ」と思う。
ただ、一緒に観戦する友人M(40代 男性)に確認を取らなければならない。
「面倒くさっ」

Mに電話し、事情を説明。
そして、「千秋楽→初日→中日の順に頼むわ」とご回答頂き、「任せとけよ!」。
抽選結果を待つ。

数日後。
「おい、当選したぞ!」
「ほんまか!?」
「ほんまや!第一希望の千秋楽やで。そんでな、千秋楽の日、3月27日の待ち合わせやけど、13時に近鉄難波の改札でどうや?」
「ええで!」
「何かな、水分補給程度で水飲むんはええんやけど、基本的に館内飲食は禁止らしいねん。相撲観戦しながら飲み食いでけへん。というわけで…や。入場する前に飲みに行こや」
「ええで!」
「13時に待ち合わせて、適当に飲んでから府立体育館に行くと…やな。多分、幕内土俵入りの時間やと思うわ」
「ええな!」

その後、仕事でバタバタしっぱなしの日々を過ごし、3月27日が訪れた。
昼過ぎに家を出て、Mとの待ち合わせ場所、近鉄難波駅へ向かう。
「あぁ…、あかんわぁ…」
電車の中でぐったりする俺。

眠たい。
とにかく眠たい。
自分の些細なミスで作業に手戻りが発生し、責任を感じ仕事と向き合った結果、ほとんど寝ていない。
眠たい。
とにかく眠たい。
人生初の相撲観戦なのに、テンションが上がってこない。
むしろ、下がっていく。
眠たい。
とにかく眠たい。

難波駅に着き、改札へ向かうと、「何や?えっらい肥えたやつがおるなぁ」。
Mだった。
「また太ったみたいやなぁ」
そう思いながら、「おぅ」。

適当な飲み屋に入り、乾杯。
「M、早速やけど、ちょっと聞いてくれ」
「何や?」
「俺、ロードバイクに乗って通勤してるんやけどな」
「あぁ、前に言うてたなぁ」
「そんでな、つい最近のことなんやけど、いつも通りロードに乗って会社に向かってたんや」
「おぉ」
「その途中、ある交差点で信号待ちしてたんやけどな」
「ほぅ」
「遠くの方から『ピーポーピーポー』って音が聞こえてやな」
「救急車が来たんか?」
「そうや。で、信号は青になったけど、救急車を優先させなあかんから、信号の手前で突っ立ってたんや。俺は」
「ほぉ」
「でもな、おかしいねん。『ピーポーピーポー』は聞こえるけど、救急車が見当たれへん」
「救急車は走ってへんのに、サイレン音は聞こえるんやな?」
「そやねん」
「不思議やなぁ」
「そんで、一応、信号は青やから渡ろうと思ってんけど、あかんわ…と。救急車の音だけは近付いてくるから、念のために待機を続けたんや」
「ほぉ」
「で、やっぱり救急車自体は見えへんけど、音は近付いてきて、しばらくしたら遠退いて…」
「変な現象やな」
「そやろ?ただな、後で気付いてん。すぐ近くの高速を救急車が走ってたみたいやわ」
「そういうことか」
「でな、『俺が信号の手前で突っ立ってた意味は何やったんや?』思ったら、アホらしなって。まぁ、どうでもええ話なんやけどな」
本当にどうでもいい話だが、どうでもいい話をしないと眠ってしまいそうだ。
引き続き、どうでもいい話を語る。
「年末のことなんやけどな、会社で仕事してたんや。俺ひとりで」
「ほぅ」
「じゃあ、『コンコン』ってノックの音が聞こえて、『誰やろ?』思ったら警官やってな」
「ほぉ!」
「ほんま、びっくりしたで。んで、警官がな」
酒を飲み、どうでもいい話を連発していると、15時になった。
「そろそろ行こかぁ」

眠気と酔いでふらふら。
歩きながら、「その辺で寝たいわぁ」と思う。
と、のぼりが見えた。
「雰囲気、あるねぇ」
府立体育館だ。

つづく

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