(914)ロードバイクに乗った後、北極星のオムライスを食べる-3

つづき

「甲子園オムライス弁当」
容器の蓋を開けると、俺は愕然とした。
何も…だ。
ロードに乗って弁当を持ち帰る際、左右に揺れ、上下に揺れ、中身がぐちゃぐちゃになった…わけではない。
むしろ、綺麗。
とっても綺麗。
俺の走行テクニックが光り、オムライスの形は崩れることなく持ち帰ることができた。

しかし、俺は愕然とした。
容器の中には、オムライス。
あと、エビフライにハンバーグ、唐揚げ。
サラダもある。
普通に美味そうだが、繰り返す。
俺は愕然としたのだ。
「うっわぁ…。サラダの中にキュウリ入ってるやんけ…」

さて、ここで「俺とキュウリ」をテーマに語りたいと思う。
まぁ、ニーズが無いことは承知しているが、語りたいと思う。

「嫌いな食べ物は何ですか?」。
そう聞かれると、俺は「キュウリです」と即答する(誰にも聞かれてへんけど)。
「ええ歳こいて好き嫌いがあるって…」と軽蔑されそうだが、あるんですよ。
キュウリが本当に嫌いなんですよ。

というわけで、ちょっと聞いてくれ。
そもそも、俺はキュウリが嫌いではなかった。
小学校に入るまでは、普通に食っていた。
まぁ、丸かじりはしなかったが、スライスしたキュウリに抵抗を感じたことはなかった。

嫌いになったのは、小学校に入ってから。
昆虫に興味を持った俺は、昆虫を飼育したい欲求に駆られる。
「ミヤマクワガタ、格好ええよなぁ。飼いたいなぁ」と。
ただ、家は大阪市内。
辺りには、ミヤマどころかコクワもいない環境。
そこで現実と向き合い、ターゲットをバッタとコオロギに変えた。

当時、マンション建設予定地がちらほらあり、フェンスに囲まれた草むらに侵入。
エンマコオロギを捕まえては「OK!!」。
今では触るのも無理だが、エンマコオロギGETで大喜びだ(飼ってても特に面白くなかったけどね)。
バッタは、捕まえてもショウリョウバッタばっかり…と記憶している。
図鑑で見たトノサマバッタやクルマバッタではなく、ショウリョウバッタ。
「この辺には上等なバッタはおらんもんやなぁ」と思った。
まぁ、バッタに上等や下等があるのか分からないが。

ショウリョウバッタを飼育する。
虫かごに、土と草を適当に入れ、ショウリョウバッタを観察する。
随分と愛らしい顔立ち。
餌には、キュウリ。
むしゃむしゃ…むしゃむしゃ…とかぶりつき、キュウリに穴ができる。
それも含めて愛らしい。
「あぁ…、ショウリョウバッタ…萌え…」

大人になって思う。
この経験が俺にとって良くなかった…と思う。
「キュウリ=バッタの餌」が頭にこびりつき、キュウリを食べられなくなった。
仕事の付き合いで飲みに行った際、アホがキュウリを注文し、勧められて仕方無く食う時もあるが、「うっわぁ…」。
キュウリがショウリョウバッタに見えて、虫を食ってる気分になる。
キュウリでも、まだ漬物は食えるが、みずみずしいキュウリは拷問器具でしかない。

甲子園オムライス弁当と向き合う。
「まずは嫌いなもんから処理して、後で美味しいもんを食おか」
まぁ、「嫌いなもん」は自動的に「キュウリ」になる。
「う~ん」
気が重い。
嫌いなキュウリでもスライスなら我慢できそうだが、「これ、ブロックやんけ…」。

キュウリを口に含み、噛む。
みずみずしい。
噛めば噛むほどみずみずしさを感じる。
が、何だろう?
自然に涙が溢れ出た。

つづく

いつも読んでくれて有り難うございます。
「それがどうした?」という話を連発していますが、これからも読んで下さいね。
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