(963)三重県から来たロード乗りの客人~ショートメッセージが怖い⑤~

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(俺の返事)
唐揚げ、美味そうですけど、量がやばいですね…。
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終わりが見えないSさん(三重県在住 40代 男性)からのショートメッセージに対し、適当に返事する。
もう、本当にうんざりだ。

これまで、Sさんとライドに出る際は、まず、Gmailで連絡を取り合っていた。
待ち合わせ場所やコースについて、お互いの希望や提案を出し、それなりに内容のあるやりとりを、1日に1通、または2日に1通のペースで続けていた。
ライド当日になると、連絡方法をGmailからショートメッセージに切り替える。
「○○時○○分着の電車に乗りました」
「こちらは、××駅の西口で待っています」
緊急性のある用件は、ショートメッセージが有効だ。
面倒なやりとりが嫌いな俺でも、納得できる形でSさんとコミュニケーションを取ってきた。

が、この日のコミュニケーションは最悪。
尼崎のどこで何を食ったか…というSさんのリアルタイム情報を、これでもかとメッセージで送られ、もううんざり。
「昼間、krmさんと一緒に走った後、財布を落としました」とか「怪我しました」といった、緊急性、重要性の高い連絡なら、「仕事を中断してでもSさんの元に向かおうか」と思う。
ただ、「スジ煮込みを食べました」、「唐揚げを食べました」と、クソの価値も無い情報を送り続けられても、「鬱陶しいよ…」だ。

スマートフォンをポケットに突っ込み、パソコンに向かう。
今まで、無価値な対応に従事していたため、仕事が進んでいない。
「そろそろ、集中しよか」
取引先に送付する報告書のフォーマットを開き、続いて工程表も開く。
「うんうん、全体的にちょっとやばいけど、結局どうにかなるパターンっぽいなぁ」
「うんうん」
画面を見詰め、ひとり頷く俺。

と、太ももに振動を感じる。
「え、まさか…」
「もう許して下さい…」
恐れていた、Sさんからのショートメッセージだった。

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(内容)
出されたモノは残してはならぬ…な世代なので、唐揚げ、モリモリと食べました。
…尼崎から帰りたくなくなってきました。

(俺の感想)
世代の話なんか、誰も聞いてないし面白くないし、無駄やわ。
そもそも、全てのやりとりが無駄。
で、帰ろうが何しようが自由やけど、とにかく無駄な絡みはやめて。
ええ加減、けじめを付けて。
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うんざりしつつ、適当に返事を書く俺。

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(俺の返事)
明日も休みやったら、尼崎でゆっくりしたらいいんじゃないですかね。
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スマホを机の上に置き、またパソコンと向き合う。
「仕事、仕事」
「集中、集中」
工程表を見つつ、同じプロジェクトの関係者より送られたメールを確認する。
「うんうん」
「はい、はい」
報告書の表に実情を表現し、「まぁ、こんな感じかな」。
気付けば、仕事が随分と捗っていた。
「うん」
間違い無く、Sさんからメッセージが来なくなったおかげだ。

取引先に連絡を入れ、何点かの報告をした後、席を立つ。
「あ~、疲れた」
「仕事以上に疲れたこともあったけど、まぁ、ええか」
会社を後にする俺。

最後のメッセージの後、おそらく、Sさんは酔っ払って車で仮眠しているのだろう。
嬉しい。
とにかく、俺に平穏が訪れた。

つづく

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