(979)ロードバイクには乗らず、友ヶ島を歩く~お化けに遭遇しない計~

観光マップを広げ、そして考える。
「次、どこ行こか?」
「第5砲台跡の次は、やっぱり第2砲台跡に行きたいけど、最短ルートになる道が崩落してるもんなぁ…」
「遠回りして、このまま山道を進むしかないよなぁ」
「しんど…」
「ほんま、気が滅入るわ…」
「でも、途中、旧海軍聴音所跡の近くを通る…か」
「寄って行こ」

まずは、旧海軍聴音所跡を目指して歩き始めた。
相変わらず、道はガタガタ。
また、蒸し暑く、不快感を覚えまくるが、俺はほくそ笑む。
「計画通りやったなぁ」と。

計画…といっても、大した話ではない。
いつも通り、大した話ではないが聞いてほしい。
OK?

俺は怖い話が好きだ。
大好きだ。
よって、基本的に、お化けの存在を信じている。
先ほど訪れた第5砲台跡にも、これから向かういくつかの戦争遺跡にも、お化けはウヨウヨと漂っている。
(俺の中の)大前提として。

さて、いくら怖い話が好きでも…だ。
俺は、お化けを見たくない。
怖い目に遭いたくない。
人の経験を聞く。
それだけに徹したい。
ただ、この日はひとり。
ひとりで砲台跡を回ると、お化けに遭遇する可能性は、ほぼ100%といっていい(俺の中で)。

困った。
お化けに遭遇せず砲台跡を回るには、どうすればいいか?
ここで、俺は一計を案じる。

どうでもいい話はまだ続くが、聞いてほしい。
俺の計略。
まず、同じフェリーに乗った約30人の観光客。
フェリーが桟橋に着き、彼らは各々の目的地へと歩き始める。
その時、俺は桟橋付近のベンチで休憩。
敢えて、スタートを遅らせる。
敢えて…だ。
そして、俺が砲台跡に着いた頃には、既に他の家族なりカップルなりの観光客がいる。
砲台跡周辺では、彼らの近くで行動することにより、ひとりを回避。
お化けに遭遇する確率を、一気に引き下げる。

先ほどの第5砲台跡では、この計略がはまった。
俺は勝ったのだ。
クソ暑い中、汗まみれになって山道を歩きながらも、笑いが込み上げてくる。
「うふふふ…」
「えへへへ…」
「ふふふ…」
「へへへ…」

と、道の端に立て札。
「『旧海軍聴音所跡 0.4㎞』ね」
「この道を入って真っ直ぐ…か」
「はい」
気のせいか、ここまで歩いてきた道よりも、道端が随分と狭いような。
「行くな」
「行ったら、後悔するで」
気のせいか、もうひとりの俺が、そう語り掛けてきたような。

つづく

いつも読んでくれて有り難うございます。
何の役にも立たない話しかできませんが、これからも読んでね。
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