(989)ロードバイクには乗らず、友ヶ島を歩く~小展望台で休憩する?~

ぽつり…。
ぽつり…。
頬から流れ出た汗が、顎を伝って地面に落ちる。
「許して…」
汗だくの顔。
Tシャツの中はサウナ状態。
「今の俺なら、冷凍の豚まんを5分以内に蒸せるわ」と、妙な自信が芽生えた。
が、それはいい。
そんな自信など、どうでもいい。
とにかく…だ。
とにかく、気になる。
「このクソ暑い中、あとどれだけ山道を歩かなあかんねん?」
観光マップを広げ、現在地、そして目的地である第3砲台跡への距離を確認。

「なるほど」
大雑把に見て、第3砲台跡へは500mから600mほど。
大した距離では無い…と思う。
ただ、ガタガタの道を登るため、大した距離に感じられるだろう。

「お、近くに展望台が2つあるなぁ」
「いいねぇ」
ベンチに座り、風に当たって休憩すれば、汗でベトベトのTシャツも、少しは乾いてくれるはず。
「ちょっと寄って行こかぁ」

塩分チャージタブレッツを口に含み、しばらく進む。
と、道の隅に立札。
「なんや?え?『蜂に注意』って、勘弁してくれよ…」
俺は虫が嫌いだ。
特に、攻撃的な虫が大嫌いだ。
「クソ暑い中、山道を歩くだけでも拷問やのに、さらに『蜂に注意』って…」
「あぁ…」
「いぃ…」
込み上げてくる絶望感。

「いや、ちょっと待てよ」
我に返る。
考えてみれば…だ。
蜂にも色々とある。
例えば、ミツバチ。
まったく怖くない。
むしろ、可愛いぐらい。
クマバチにしても、見た目はちょっと可愛いし、人を殺したり大怪我させる能力など無いはず。
よって、警戒は不要。
「うん、いちいち心配してたら何もでけへん」
「そうや。先に進も」
気持ちを切り替え、俺はまた歩き始めた。
が、やはり引っ掛かる。
立札に描かれた蜂のイラストは、どう見てもスズメバチではないか?

スズメバチに対し警戒を強めつつ、緩い傾斜を登って行くと、左手に立札。
「おぉ、『小展望台』かぁ」
早速、休憩したい。
しかし、カップルだろうか?
先客がいた。

「参ったなぁ」
見たところ、小展望台は随分と狭い。
その狭いスペースにベンチが2つあり、腰を掛ければ…だ。
見知らぬカップルと至近距離で向き合うことになる。
それは、さすがに気まずすぎる。
抵抗を感じる。

また、仮にベンチに座ったとして…だ。
カップルから話し掛けられた場合、どうすればいいか?
「暑いですねぇ。今日はどちらから来られたんですか?」に対し、「ほんまに暑いですよねぇ。自分は、兵庫県の西宮市から来ました」。
まぁ、その程度の返しはできる。
ただ、そこから話を広げる自信は無い(冷凍の豚まんは蒸せても)。

前を向き、山道を進む。
「休憩なんか、別にいらんやろ…」
瘦せ我慢する俺。

つづく

いつも読んでくれて有り難うございます。
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