(994)ロードバイクには乗らず、友ヶ島を歩く~3人のうちの1人~

ひんやりとした第3砲台跡の地下施設。
階段を上り地上へ出ると、「あかんわぁ」。
蝉の鳴き声を聞いただけで、灼熱地獄に戻った気分。
Tシャツが汗まみれになるのも時間の問題だろう。
先を見越し、上半身裸になろうかと思う。
考えてみると…だ。
夏の暑い時期、ロードバイクに乗ってサイクリングロードを走れば、上半身裸でジョギングするおっさんや、上半身裸でベンチで寝転がるおっさんを見掛けた。
俺も、彼らと同じレベルの、同じレベルの開放的なおっさんになればいい。
少しぐらい蚊に刺されても、開放的なおっさんになればいい。

いや、ちょっと待て。
そういうわけにもいかない。
俺にはコンプレックスがある。
乳首が黒いというコンプレックスがある。
3年ほど前だったか、夏物のアンダーウェア(メッシュ)を買った時のこと。
袖を通して鏡の前に立ち、透けた黒い乳首に「こいつはなかなか遊んどるなぁ。いやはや」。
笑いそうになった。
が、他人事ではない。
自分の乳首だ。
全然、笑えない。
まぁ、仮に綺麗なピンクの乳首でも、それはそれで気持ち悪いが、「ちょっと黒すぎひんか?」と思い、人前では上半身裸になれない。
そう、なれない。
40代男性にも、乙女心がある。

さて、くだらない話はもういい。
次へ進むと、第3砲台跡の弾薬支庫。
友ヶ島に来て、普段見ることが少ない煉瓦造りの建物を何度も目にしたが、そのたびに「見映えがええよなぁ」と感じた。
「ここもいいねぇ」
「煉瓦の織り成す曲線美…いいねぇ」
外観に見惚れたところで、中に入る。

真っ暗。
奥が見えない。
でも、大丈夫。
「さぁ、お前の出番やぞ」と、サコッシュから懐中電灯を取り出す。
「釣りをする人やから、高性能な懐中電灯を持ってるやろ」と思い、Nさん(50代 男性 真鯛釣りが好き)に借りたものだ。
見た目は、停電になった時に使う、普通の懐中電灯と同じだが、見た目で判断してはならない。
「威力を発揮しろ!スイッチON!」
「あら?」
暗闇を照らす、ぼやけた光。
随分と頼りない。
「何やねん!?ほんまに停電用やんけ!」

サコッシュをまさぐり、こんなこともあろうかと用意しておいたVOLT400を握り締める。
「お前なら信用できる」
「頼むぞ。スイッチON!」
奥が見えた。
どこかへ繋がる通路など無い、ただ狭い空間。

ポケットからスマートフォンを取り出し、ブログ用の写真を取る。
しかし、これがなかなか難しい。
右手にVOLT400、左手にスマホ。
いつも両手でスマホを構えるからか、片手でシャッターを押すのは困難。
となれば、VOLT400を口に咥えてみれば…と思う。
「OK」

とりあえず、写真は撮れたが、「ここまでする必要、ほんまにあるんか?」と自分に問い掛ける。
どうも納得がいかない。
3人ぐらいしか読んでいない、この不人気ブログのために…だ。
無理して写真を撮る必要があったのか?
工夫して撮ったところで、読むのは3人ぐらい。
しかも…だ。
その3人のうち、1人が俺なのだ。
「はぁ…」
よたよたと次へ進む。

つづく

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