(171)広島旅行2日目。飯こそ旅の醍醐味。尾道ラーメンを食べる。

呉市から走り、原爆ドームに寄ったところで、今日は30㎞程度しか走っていない。
その割には、暑さのせいか、結構な汗をかいた。
ホテルの部屋に入って、すぐにシャワーを浴びる。
この後、ひとりで飯を食いに行くのだが、汗臭いと、まわりのお客さんに迷惑をかける。
俺なりに、世間に気を使って生きているのだ。

一息ついて、食いに行く予定の店の場所を調べた。
朝、呉を出る前、同行者のMさんに、「広島市内でうまくて有名な店って、どこですかね?」と聞いたところ、「みっちゃん、評判いいで」と教えてもらった。
広島で、歴史のあるお好み焼き屋さん。
ホテルから歩いて行ける距離に、2店舗あるが、食べログを確認すると、評判が良すぎて並ばなくてはいけないらしい。
「並ぶんは嫌やわぁ」と思い、広島市で評価の高い店を探したところ、尾道ラーメンの店が気になった。

「尾道ラーメン 暁」。
尾道市ではなく、広島市で尾道ラーメンを食うのは、変な気分だ。
俺の中で、尾道ラーメンの王道は、尾道市の「朱華園」さん。
大学の卒業旅行で訪れた時に、初めて食べた尾道ラーメンのお店であり、尾道ラーメンの美味さを知らしめてくれたお店だ。
ただ、その朱華園も、最近、営業していないという情報が入った。
別に、俺の放ったラーメン諜報員が、全国のラーメン屋情報を俺に報告してきたわけではない。
呉に行く前、ネットを見て知ったのだ。
もう、その朱華園では、何らかの事情で尾道ラーメンを食べることをできない。
諦めるしかない。
朱華園を諦めるなら、尾道であろうと広島であろうと、別のお店を積極的に探すべきだ。
暁に向かって、広島の街を歩いた。

夕方の5時頃。
お店も多いが、オフィス街?
広島市の地理に疎い俺には、稲荷町のホテルからラーメン屋がある八丁堀まで、随分賑やかでスーツを着てる人が多く感じ、大阪の本町や淀屋橋辺りを思い出した。

「行列やったらどうしょう?」と警戒したが、時間帯のせいか、待っているお客さんはいなかった。
店内には、3人の先客がいたが、これぐらいの方が俺にとって居心地が良い。
メニューを見て、即、店員の兄ちゃんに伝える。
「尾道ラーメンください。トッピングのネギも。瓶ビールも」。

ビールをちびちび飲みながら、ラーメンを待ったが、思ったよりもすぐに出してもらった。
ラーメンを見る。
黒い。
背脂が浮いている。
「やっぱり、尾道ラーメンはこうでないと」と気持ちが昂り、スープをすする。
違う。
朱華園とは違う。
妙に油っこく感じた。
「まぁ、それはそれで、このお店の個性やな」と、諦め半分で食べ進めたところ、確かに朱華園とは違うのだが、「これはこれでうまい」と心から思った。
期待したり、諦めたり、期待以上だったりで、心揺さぶられまくりで疲れる。
だが、充実感に満たされる。
「ラーメンでここまで思い巡らせる俺って、なかなかの変態やな」と考えながら、ホテルに向かって歩く。

ベッドに横たわり、スマートフォンを片手に、新日本プロレスワールドを観る。
その日、仙台で大きな大会があり、絶対に見逃せない。
が、疲れた。
途中で眠りにつく。
YOSHI-HASHI選手の一世一代の戦い。
目に焼き付けたかった…。

翌朝、チェックアウトした後、近くにある川沿いの遊歩道まで歩く。
俺はベンチに座り、輪行バッグからフレームとホイールを取り出した。
と、木の影から、誰かの怒声が響く。
「朝っぱらから、何をキレてんねん?」と思い、のぞいてみると、イラン人っぽいおっちゃんが、スマホを片手に怒りをぶちまけていた。
何を言ってるかわからないが、そこに興味を持たず、早く出発しようと思った。

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