(174)広島旅行番外編。俺は「シロブタフジツボ野郎」。

竹原から高速に乗り、東へしばらく走った後、サービスエリアで飯を食った。
正確な名前は忘れたが、デミグラスカツ丼か、洋風カツ丼。
なんか、そんな感じのものを注文した。
「加古川のかつめしみたいなもんかな?」と思っていたが、ほぼ想像通り。
かつめしの丼バージョンだった。
丼にご飯。
その上に、草鞋のような大きさのカツが2枚(薄いけどね)が乗っており、その脇に、ちょっとした野菜とタルタルソース。
このタルタルソースが、存在感を発揮し、「うまいわ。これ、うまいわ」と、俺はむさぼり食った。

味を堪能しながらも、「やばいな」と思う。
心の中に、引っ掛かるものがあるのだ。
「確実に太るよな…」という恐怖心。
「食うことこそ、旅の醍醐味」と、広島へ旅に出てから3日間、毎日きっちりとうまいもの、納得がいくものを食った。
「旅に出た時ぐらい、カロリーなんか気にせず、おおらかな気持ちで好きなもん食おうよ」と、自分を徹底的に甘やかした。
俺は、あまりに愚かだった。

家に着き、日常を過ごす。
ある朝、俺は風呂に入り、浴室の鏡の前で歯を磨いた。
なんとなく、目線が、鏡に映る俺の二の腕に向く。
「えらい日焼けしたなぁ」。
ジャージの袖までの部分を境に、上は白、下は黒。
顔も黒いし、首回りも黒い。
夏場、ロードバイクに乗って走ると、特に珍しくもない、いつものことなのだが、「マジ?いつもより黒すぎひん?」とも思う。

コントラストの問題だろうか?
日焼けした箇所が黒すぎるからか、胸や腹の日焼けしていない部分が、白すぎるように思える。
俺は、もともと色黒のはずだが、胸と腹が、自分とは思えないぐらい白い。
また、広島旅行で食い過ぎたからなのか、ぽちゃぽちゃして、だらしない肉体。
しかも白い。
「みっともない体や」と、辛辣な言葉に自分に投げ掛け、体重計に乗った。
旅行前は、60㎏程度だったはずが、63㎏?
まぁ、広島で好きなもんを食べたわりに、走行距離は3日間で180㎞程度。
「そら、太るわなぁ。俺は、白豚や」。
現実を受け止め、ダイエットに励みたいと思う。

旅行のおかげでのしかかった不幸は、白豚化だけではなかった。
半袖のTシャツを着て、飲み屋でジョッキを手にする時、気付く。
なんとなしに腕が視界に入り、「気持ち悪っ!フジツボ!」と叫びそうになった。
日焼けした箇所の皮がめくれて膨らみ、白く小さな円を描いている。
腕のあちこちに、たくさん。
「先月末に、鳴門を走って皮はめくれたはずやのに、再生したのか」と、人体の神秘に感心したが、感心してる場合じゃない。

今の俺は、シロブタフジツボ野郎。
俺は太いのだ。
そして、醜いのだ。
最低だ。

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