(463)ロードの旅 ビワイチ編~スケジュールいついて話し合う~

「湖畔が見えた。『やっとビワイチが始まった』。そんな気がするわぁ」。
ほんの少し魂が揺さぶられ、湖畔を北に進むと琵琶湖大橋。
「おー、琵琶湖大橋。やっとビワイチがスタートやわ」。
まぁ、「ほんまのスタート地点はどこやねん?守山駅?湖畔?琵琶湖大橋?」と自分に突っ込んだが、北湖を1周する予定の我々にとって、琵琶湖大橋こそ本当のスタート地点。
気合いが入る。
が、車道を走ろうにもびゅんびゅん飛ばしている車が怖い。
歩道に目をやると、都合良く歩行者を見掛けなかったので、歩道を選択。

どこかの誰かが書いた記事に、「島は時計回り、湖は反時計回り」とあったが、まさにその通り。
左手は常に湖なので、左から車が来る心配をしなくてよい。
また、もともと信号が少ない上、たまに信号があっても我々が走っているのは歩道。
進行方向には横断歩道が無い。
信号の色など気にせず、一直線の道を走り続けることができる。
「ほんま、最高やで」。

雨は止み、湿り具合もマシになってきた。
快適だ。
「わざわざ滋賀県まで来てよかった」。
そんな気持ちを噛み締めてクランクを回す。
が、道の脇に何か見えた。
「何や?何や、この看板」。
「自転車と歩行者は迂回?」。
「Sさん(同行者)、何ですかね?これ」。
ふたりで話し合ったところ、まぁ、そのまま。
看板に書いているとおりだ。
「何らかの理由で迂回しろってことですね」とSさん。

迂回するのはいいのだが、土の道を進まなくてはならない。
下手に走ると、石や落ち葉を踏んでスリップする懸念がある。
「しゃあないなぁ」。
サドルを降り、ハンドルを押して歩く。

左手に湖畔。
右手に民家。
「これ、民家の裏庭ちゃうん?ほんまに通ってええの?」と不安になる区間もあったが、「迂回しろって言われたしなぁ…」。
土の上をひたすら進む。

と、湖畔に大きな岩が見えた。
「えらい立派な岩やなぁ」と感心していると、近くに鳥居が見えたので、「この岩が御神体なんかな?」。
心の中で一礼した後、前を向いてハンドルに手をやった時、Sさんが鳥居とその先の写真を撮っているではないか。
「バチが当たれへんか?」。
一瞬、Sさんを心配した。
ちなみに、帰ってから調べたところ、この神社は「藤ヶ崎龍神」というパワースポット。
もっとじっくり参拝すればよかったと思う。

「土の上を歩くのは、ビンディングシューズにも悪い影響を与えるのではないか?」と気にはなっていたが、立ち止まり、もうひとつ気になっていたことをSさんに告げた。
「ねぇ、Sさん。今日の予定、どう考えています?走り終えてホテルで1泊なのはわかってますけど、ライドのスケジュールとして」。
「北湖で180㎞。時速20㎞で走って9時間と計算しています」。
「え?北湖は150㎞とか160㎞じゃないですかね?ネット情報によりますと」。
「以前走った記録がStravaに残ってるんですが、色々あって180㎞。それぐらいを目安に考えています」。
まぁ、この後、色々あって190㎞走ることになる。
Sさんの想定は正しかった。
ただ、「時速20㎞は遅すぎませんか?」。
「いえ、結果的には時速20㎞になる。それが適切かと」。
「いやいや、遅いですよ。せめて時速25㎞を想定しましょ。俺が時速25㎞で前を引きますから」。
とまぁ、そんなことを言っておいて、俺が足を引っ張ることになるんですけどね。
みっともない話で。

つづく

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