(43)ラーメン、雨、YOSHI-HASHI。ロードバイクで和歌山旅行。-1

毎月、ロードバイクに乗って、墓参りに行く。
うちの墓は大阪府でも南の方で、そこからちょっと走れば和歌山県に入る。
前々から、「墓参りのついでに和歌山で1泊しよう。和歌山ラーメンを食べて、酒飲んで、翌朝のんびりロードで帰ろう」と考えていた。
ある週末、特に予定もなかったので、決行する。

天気予報を確認すると、時々小雨になるみたいで、それが少し心配だったが、勢いで出発。
大阪難波まで出て、26号線をひたすら南へ走る。
道は狭いし交通量は多いし信号は多いしで、ストレスが蓄積される道だ。
ただ、不思議と堺市内は快適に走れる。
「もしかして、堺は世界のSHIMANO(自転車部品メーカー)があるからなのかな?」と思う。

だんじりで有名な岸和田市や、関空のある泉佐野市を突き進み、今は阪南市と言うのだろうか。
うちの墓がある町は、俺が子供の頃は○○郡といった地名だったと思うのだが、まぁ、その辺りまで行き、墓地に着いた。

夏の墓地は最悪だ。
墓石に水をかけて、ぞうきんで拭き、仏花を交換して、線香に火をつけ、なんだかんだと時間がかかる。
うちの墓地は田舎で、自然豊かすぎるからか、その間、スズメバチが辺りを飛び回り、こっちは生きた心地がしない。
また、以前に供えた仏花を捨てようと、花立から傷んだ花を引き抜くと、一緒にゴキブリがうじゃうじゃ出てくる。
本当に勘弁してほしい。

この時は11月だったので、虫の脅威もなく、手際よくやるべきことをやって、俺は墓地を出た。
目指すは和歌山。
ロードで初めての経験である。

岬町に入り、右手にみさき公園を少し見ながら、南下する。
「ここは、じゃりん子チエの劇中に登場したなぁ」と思いながら、俺は、ただひたすらクランクを回す。
やがて、平地を走っているつもりが、実はゆるやかな傾斜であることに気付く。
孝子峠だ。
大阪府と和歌山県の境にある峠。
ところどころ工事中だったが、特に問題無く進んだ。

小さな集落と南海の孝子駅を通りすぎた辺りから、急勾配になる。
初めて山を登っている気分だ。
トラックがビュンビュンと俺を追い抜いていき、短い距離だったが、実はびびりまくっていた。
登り終えて下りだすと、和歌山大学や工事中のショッピングモールが見えた。

ここで俺はピンチに陥る。
ずっと走ってきた26号線。
信号が多いので、その度にブレーキをかけてきたせいで、ここにきて右手の握力が無くなっている。
そう言えば、高校の体力測定で、「お前の握力は、全国の女子平均以下や」とえらそうな体育教師に言われた記憶がある。
下りに入って握力が出ないのは、死を意味する。
ペダルは一切踏まず、少しスピードが出ると、地面に足をつけ、ゆっくりと慎重に、和歌山市の市街地へ進んだ。

※この記事は、2019年2月8日、俺が別のブログに投稿した文章を、加筆、修正したものです。

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