(48)ラーメン、雨、YOSHI-HASHI。ロードバイクで和歌山旅行。-6

雨が降りやまない。
26号線を大阪市に向けて走っているが、信号待ちが多く、進んだ気がまったくしない。

どしゃ降りの中、ずぶ濡れで走り続けたせいで、徐々に体が冷えてきた。
トイレに行きたくなったので、コンビニに寄る。
タクシーの運転手と思われるスーツを着たおじさんが、3人ほどトイレの前で並んでいた。
俺も並び、泣きそうになりながら「早くしてくれ…」と願う。
今日は朝からいろいろとストレスがたまる。

輪行袋があるので、「いっそのこと電車に乗って帰ろうか」と真面目に考えたが、全身水浸しの俺が電車に乗ると他の乗客に迷惑がかかる。
ここは我慢して、寒くても辛くてもクランクを回し続け、家に帰るしかない。
自転車が趣味になってから、その気持ちよさ、楽しさを感じてきたが、今日のように辛い思いをすることも何度かあった。
だが、後に思い返すと、辛さも込みで楽しい記憶となっている。
「今日もそうなるだろう」と自分に言い聞かせ、クランクを回し続ける。

そう言えば、以前、クロスバイクで京都から帰る時も大雨に苦しめられたことがあった。
傘をさして走ることは難しいので、レインコートを着て走ればいいと思い、コンビニに寄ったところ、間違えてポンチョを買ってしまった。
ビニール傘の売り場で、袋詰めされた透明の物を手に取り、商品名を確認せず、適当にレジに持っていった俺が悪い。
袋から出して、「ポンチョ!?俺、絶対似合えへんわ」と思い、着ることを躊躇したが、濡れるのも嫌だし、せっかく買ったものを捨てるのももったいない。
仕方なくポンチョを着て帰ったが、あれはどこにいったのだろう?
散らかった家の中を探せば、どこかにあるのだろうか?
あったとしても、二度と着ることはないと思うが。

そんなどうでもいいことを考え、辛さを誤魔化しながら走り、ついに大和川を渡った。
やっと大阪市内に入ったわけだ。
あと1時間と少しで家に着くと思うと、希望の光が見えた気がする。
やがて、小雨になり、雨があがった。
淀川を渡る時には、太陽が照りだし、「遅いわ!」と空にがなりたてたくなった。
家まで30分もかからない地点まで来て天気が良くなっても、今さら。

家に着くなり風呂を沸かし、体を温めた。
生き返った気分になる。
そして、雨に濡れたロードバイクを簡単に拭いてから、急いで事務所に向かった。
たまっていた作業をなんとかこなし、一息ついて今朝からのことを振り返る。
「辛い思いしかない」
その一言に尽きる。

※この記事は、2019年2月12日、俺が別のブログに投稿した文章を、加筆、修正したものです。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする