(336)ロードバイクで伊勢を走る~松阪駅でSさんと会う~

伊勢志摩ライナーが間も無く松阪駅に着く。
松阪駅は、Sさんとの待ち合わせ場所だ。
「電車を降りて右側、JR側の出口で会いましょう」と、事前にメールを頂いた。

Sさんは、この不人気ブログを読んでいる人。
もう、その時点で心から有り難いが、さらにメールまで。
去年の末からやりとりを始め、意気投合。
「一緒に伊勢を走ろうぜ!」となり、この日、初めて会う。
そして、走るのだ。

メールを頂く度にいつも感じていたが、ちょこちょこビジネス文書のようなくだりがあって、でも、堅苦しくない陽気さもあって。
「この人、常識も明るさもある人やなぁ」と、俺は安心感に浸っていた。
あ、こういう書き方は悪いな。
「安心してたけど、実際はめちゃくちゃな人やった」という展開を予告してるみたいなので。
実際、本当にいい人でした。

「松阪駅に着きました。駅前にいます。私ひとりしかいないので、すぐにわかると思います」。
Sさんからメールが入る。
窓の外に目を向けると、それなりに高い建物が見えてきた。
もう、松阪だ。

「重たぁ」と思いながら輪行バッグを背負う。
下車。
とぼとぼフォームを歩き、ふらふらと階段を上り、JR側の改札に向かう。
文句ばっかりになるが、SPD-SLシューズを履いて歩き続けているからか、足の裏や足首が痛い。

改札を出ると、手を振る40代男性。
Sさんだ。顔を見て「俺、約束通り来ましたよー」と心の中で呟いた。
「お疲れ様です」。
「お疲れ様です」。
簡単に挨拶をした後、その場で輪行バッグを広げてロードバイクを出そうとすると、「あっち行きましょう」。
駐車場の前にある人通りが少ない場所に案内された。

「この後、少し雨が降るみたいですね」。
Sさんと話しながら、フレームにホイールをはめる作業に取り掛かかる。
と、「このホイール、すごく軽いですね」。
地面に寝転がしていたRacing Zero Niteに興味を示すSさん。
「あと、リムが真っ黒ですね」。
「プラズマ電解なんとか処理を施してるそうです。それでブレーキ性能が良いとかなんとか」。
「それはそうと、Sさんのサドルバッグ、すごいデカさですね。内容量もすごそうっすね」。
「ここのファスナーを開けると、もっと大きくなるんですよ」。
「おー、それ、めっちゃ便利そう」。
「走ってると、少し振れるのが難点ですけどねぇ」。

普段、ロードの話が出来る知り合いが少ない俺にとって、Sさんと話していてめちゃめちゃ楽しい。
「これだけでも、特急に乗って来た甲斐があるな」。
満たされた気持ちで、フレームにホイールをはめていると、Sさんのロードが気になった。
知らないメーカーのフレーム。
「フレームを見たところ、珍しいメーカーですね。初めて見ました」。
「これは、海外通販で買ったんですよ。すごく安くて、10万ちょっとでした」。
ジロジロ見ると、「ほんまかいな!?」と思う。
コンポーネントがSHIMANO 105で、カーボンフレーム。
「完成車で10万ちょいなんですか?」。
「はい。ホイールは新しく買いましたが」。
「低価格帯の完成車に付いてるホイールは、鉄下駄ですもんね。交換して正解ですよね」と俺。
「ただ、ホイールを買い換えても、その良さを感じられないと言うか」とSさん。
「ま、音が違うってことは、ダイレクトに感じますよねー。アハハ」。

楽しい。
何時間でもSさんとロードの話が出来る気がしたし、何時間でもSさんのロードを観察したい気持ちになった。
しかし、この後、ふたりで走るスケジュールが決まっている。
話はそこそこに、第一目的地、松阪城に向かわなくては。

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