(338)ロードバイクで伊勢を走る~からあげや 花~

松阪城をぐるっと回り、向かう先は弁当屋。
唐揚げ弁当が評判の、花というお店。
SさんのStravaをチェックすると、サイクリング中に唐揚げ弁当をよく食べているようで、また、俺がちょくちょく「サイクリングして唐揚げ弁当買って帰りました」という記事を書いているので、「一緒に走って唐揚げ弁当食べましょう!」と、Sさんなりにおもてなししてくれたのだろう。

裏面のような道から交通量の多い道に出て、俺はSさんの背中を見て走る。
「何でここで歩道に逃げるの?」とか、「何ですり抜けるの?信号変わるまで車の後ろで待機してたらええやん」と思うことが何度もあったが、この感覚って人によって違う。
チームの人と走ってても「違和感あるよなぁ」と思うことがあるので、何が正解というわけではないのだろう。
人それぞれ。

信号待ちの時に、Sさんが振り返った。
「あそこにすき家が見えるでしょ?あの横に唐揚げ弁当の店があります」。
俺はぼけっとしてたので、「すき家の横にうちの家があります」に聞こえ、「Sさんってこの辺りに住んでるんやぁ」と思った。

からあげや 花さんは、本当に人気があるお店のようで、常に数人のお客さんが出来上がるのを待っている。
我々は、お店の隣にロードバイクを止め、Sさんが入店。
「予約してたのですが、出来てますか?」と店員さんに聞いたところ、「まだです」と。
予約で指定した時間の30分前なので、「ま、そうやわなぁ」と思う。

適当に時間を潰し、30分経過。
唐揚げ弁当を受け取り、「どうぞ、こちらへ」とSさんに案内され、近くの公園に行った。
宝塚古墳公園。
そこに四阿(あずまや 壁が無い休憩所)があった。

唐揚げ弁当を手にすると、結構な重量感。
でかい唐揚げが存在感を発揮しまくっている。
「これで500円って、信じられへんわ…」と思う。
さらに、食べる前から食欲をそそるニンニクの香り。
「こんなん、絶対うまいやん!」と思う。

本当のことを言うと、唐揚げ弁当を目の当たりにするまで、俺は食欲0だった。
2時間ぐらいしか寝てない上、輪行バッグを担いで電車に乗ったり移動したせいで、体力も神経もすり減っていたのだ。
そこで、「いきなり唐揚げ弁当はハードすぎるやろ…」と思っていたが、一気に食欲が湧いた。
「こんなん、絶対うまいやん!」。

弁当の容器から輪ゴムを外し、上蓋を取って、唐揚げにかぶりつく。
隣でSさんが携帯用のガスコンロで味噌汁を作っていたが、俺は無視してかぶりつき、ご飯を口にかきこむ。
「うまい」。
心の底から感じた。
「ガンガン食うで!」。
スイッチが入った。

本当は、食べながらもSさんと世間話をするべきなのだろう。
ただ、この時の俺は、そこまで神経が行き届かなかった。
「味噌汁、よかったらどうぞ」と、Sさんが気遣いを見せてくれたが、「はい、頂きます」と答えて、また唐揚げに集中。
「うまいわぁ」。
うまいと感じる時は、幸せを感じる時ですね。

がっつきまくり、ペース配分をミスったせいか、途中で箸がとまった。
大きな唐揚げが5個入った唐揚げ弁当。
3個食ったが、2個残っている。
「あと2個かぁ。腹いっぱいやから、残りを食うのに1時間はかかるなぁ」と冷静に分析。
「Sさん、これ、持って帰りますわぁ。明日の朝、ホテルで食べます」と言って、バックパックT15に入れようとした。
が、「こっちに入れましょう」とSさん。
Sさんのロードに装備された、デカいサドルバッグに唐揚げ弁当を入れてもらった。
俺は、どこまでも甘えてしまいそうになったよ。

一息ついて、四阿のまわりをうろうろする人(おじいちゃん、おばあちゃんの散歩?)に目を向けると、傘をさしているではないか。
「ポツポツ降ってきましたね」。
「まだ小雨ですね」。
「天気予報の通りですね」。

数日前から天気予報をチェックしていたので、当日に雨が降るのはわかっていた。
「ま、少々雨に打たれるんは承知の上や」と、軽く覚悟をしていた俺だが、この後、結構ハードな雨に打たれる。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする