(416)ロードで鳴門を登る~鳴門スカイライン完走?でええか~

鳴門スカイラインのゴールがどこなのかわからない。
が、まぁいい。
そこそこ走った。
四方見展望台を下り、大塚国際美術館付近まで来たのだ。
「多分、この辺りでゴールなんちゃう?」「ゴールでええやろ」と適当に判断し、Nさん(50代後半 男性 いつも俺を鳴門に連れて行ってくれる人)との待ち合わせ場所、渡船乗り場に戻ろうかと思う。
ただ、大塚国際美術館も気になる。
入ってみたい。
以前、芸術に興味がある近所の飲み屋のおっちゃんから「鳴門行くんやったら寄った方がええよ」と言われた。
名画のレプリカがたくさん展示されていて、「何時間あっても足らん!」と感じるぐらい充実しているそうだ。
ただ、問題もある。
ロードバイクをそこら辺に止めていられない。
盗難の懸念があるからね。
それに、ネットで調べたところ「入るんに3,000円以上するんかよ!」。
俺はクランクを回した。
ちなみに、後で知ったが、この日はコロナの影響で閉館していたようだ。

海岸沿いの道路を走る。
走りやすい。
こうして記事を書いていて、ふと思い出した。
「信号に引っ掛からんかったな」。
いや、そもそも信号など無かったのかも知れない。

山の中を走っている時は、暑さのせいで天気の良さが逆に鬱陶しく感じたが、「ここはちょうどええわぁ」。
海も砂浜も綺麗に見える。
初めてこの海岸沿いの道を走った時もそう感じたし、不思議なことに、家に帰ってから夢に見るのだ。
夢の中でも快適にクランクを回し、「お、ソフトクリーム売ってるやんけ」と店に立ち寄り、ソフトクリーム片手にのんびり走る。
そんな夢。

海岸沿いの道が終わり、次だ。
渡船乗り場に辿り着くには、小鳴門海峡を越えないといけない。
「あっこに橋が見えるなぁ」。
「あれ渡ればええんか」。
小鳴門橋のたもとまで進んだが、「自転車で走ってええんか?」と。
歩道が無い上に路側帯も狭く、そもそも車道自体狭い。
法律的にどうなのかは知らないが、危険を察知したので別の橋を渡ることにする。

ちんたらちんたらと、しばらく西に進む。
ボトルケージからボトルを取り出し、喉の渇きを潤そうとしたが、持った瞬間わかった。
「あ、カラやな」。
水を補給したい。
また、その前にアクエリアスをがぶ飲みしたい。
脚を回しつつも歩道に目をやり、自販機を探す。

アパートの前に赤い自販機。
「特に景色が良いわけでもない普通の住宅地やけど、ここで休憩しよか」。
アクエリアスを買って、駐車場のフェンスにロードを立て掛け、ゴクゴク飲む。
が、さすがに500mlを一気に…は無理で、車もほとんど走っていない、人も歩いていない退屈そうな町の景色に目を向けた。

無心。
疲れのせいか、徹底的にぼんやりする俺。
と、自販機の前に赤いトラックが止まった。
そして、茶髪の配送ドライバーがジュースの補充を始める。
「あら、あの兄ちゃん、さっき見たよな」。
「四方見展望台でリアルゴールド飲んでる時に見た兄ちゃんやな」。
一方的に妙な縁を感じでしまう。
「どうしょうかな?」。
「話し掛けてみよか?」。
「でも、仕事の邪魔になるし、俺、変な人扱いされるよな」。
「まぁ、普通はそうやろな」。
自問自答した後アクエリアスを飲み干し、サドルに跨がる。

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