(429)しまなみ海道を走り、とびしま海道を走り~因島大橋を渡る~

向島の渡船乗り場から走り始め、20分ほど経った。
信号が少なく走りやすい海沿いの道を進んでいると、大きな橋が視界に入る。

因島大橋。
この橋は2層式の吊り橋で、上は自動車道。
我々ロード乗りは、下の自転車道(原付も)を走ることになる。
ちなみに、テレビなのかネットの記事の影響かはわからないが、「しまなみ海道と言えばここ!」というイメージが俺の中にあり、一番楽しみにしているスポットだ。

クランクを回して徐々に近付き、そして見上げると「次の島へはこの橋で渡るんかぁ」。
ドキドキとウズウズの両方を感じた。
「さぁ、橋を渡ろか」。
そう思うが、まずは橋の入口へ進まなくてはならない。
橋の下をくぐった後、車道を500mは進んだだろうか。
左折して、スロープを上がる。

前方に、クロスバイクに乗る若い女性が2人。
その後ろには、ヘルメットを被り首にタオルを巻いてママチャリに乗る女性。
年齢不詳。
登りが嫌いな俺だが、スロープは平坦路にちょっと毛が生えた程度だったので余裕。
特に汗をかくこともなく、くねくね曲がったスロープを少しずつ登っていく。
と、5mほど先を走っていた若い女性の1人が脱落。
道の端に止まり、肩で息をしていた。

俺の前には年齢不詳のママチャリ。
あまりにも遅いので追い抜くタイミングをずっとうかがっていたが、妙にマイペースで妙にたくましく登り続けている。
「なかなか根性ある人やな」と年齢不詳の後ろ姿を見ていると、「え…、なんか変なガニ股。右足首が横に折れ曲がってへんか…?」。
「どんな乗り方してんねん?」。
後になってSさんにその話をしたところ、ただのママチャリではなく電動自転車だったそうですわ。

長い道のりだったが、緩い傾斜だったので余裕を持って登り終えることができた。
ここからはお待ちかね、因島大橋を渡る。
「屋寝付きの橋なんて初めてやわぁ」。
雰囲気を楽しもうと、ゆっくり脚を回す。
前を気にしながら左に目をやると、金網の向こうに海と島。
立ち止まって3分ほど景色を楽しみたい気分になったが、あまり広い道ではないので、後から来た人の迷惑になる。
と言うわけで、一瞬立ち止まっては景色を見て、またゆっくりとゆっくりと進み、一瞬立ち止まっては…を繰り返して1270mを走り終えた。

「貴重な経験ができたわぁ」。
「しまなみ海道で一番の見所やもんなぁ」。
満たされた気分で、橋から下道へのスロープを降る。
が、「一番の見所が終わったってことは、この先、盛り上がる所は無い?」。
「走り初めて、まだ30分しか経ってへんで…」。
少し不安になる。
ただ、実際に走ってみると全然そんなことはなく、食べ物も景色も、次から次へと俺を楽しませてくれた。

つづく

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