(434)しまなみ海道を走り、とびしま海道を走り~サイクリストの聖地へ~

Sさん(同行者 このブログの数少ない読者)が前を走り、多々羅大橋を渡る。
サイコンの時計を見ると、正午過ぎ。
「普通なら、まぁまぁ暑い時間帯ちゃうん?」だが、実際はそうでもなく、汗をかかない。
ほぼ平坦で海に近いルートをずっと走っていたので、風を感じ心地好い。
そんな環境のおかげだろう。

橋を渡り終え、くねくね下って下道へ。
ちょくちょく、SさんとGoogleマップを確認していたので、「この大三島は南側のルートやな」と認識していた。
「では、南へ進みましょか」と言おうとしたら、「ちょっと寄り道したいです」とSさん。
「また時速が…」と思いながらも、「はい、どうぞ」。

向かった先は、「サイクリストの聖地記念碑」。
どういう経緯で聖地になったのかは知らないが、まぁ、俺は聖地に来たのだ。
「あの岩を積んだんが記念碑か?」。
いまいち、値打ちが理解できなかったが、まぁ、記念碑のようで。

記念碑の周りには、人型のオブジェ。
ロードバイクのサドルやハンドルをオブジェの腕などに引っ掛けるとサイクルスタンドになるらしい。
ので、説明図を見ながら試みたが、「え、ちゃんと腕にハンドル乗せたのに安定せえへんやん」。
おかしい。
どうもおかしい。
が、考えるのが面倒になり、ただの壁としてロードを立て掛けた。
設計した人、すみません。

「景色はええけど、退屈なとこやなぁ」と思いながら、なんとなく記念碑に目を向けると、写真を撮るために並ぶ人たち。
「順番待ちまでして写真に収めたいもんなんかぁ?」。
不思議に感じる。
と、Sさんが「記念碑に自分のロードを立て掛けて写真撮りたいので、並んできますね」。
相変わらず、記念碑の前では家族連れやサイクリングチームの人たちが写真を撮り、Sさんはそれが終わるのを待っている。
さらにSさんの5mほど後方に、Sさんを待つ俺。
「結局、俺も並んで待ってるみたいなもんやんけ!」と思い、「ちょっとそこら辺をぶらぶらしてきますわ」。
Sさんに声を掛けてからロードを押して少し歩き、海沿いのベンチに座った。

ひとり、海を見つめる。
「似合わんことしてるわぁ。俺」と思いながら。
しばらくして記念碑に目をやると、写真を撮り終えたSさんが見えた。
「そろそろ出発しましょうか?」。
「念のため、トイレに寄っておきたいです」。
トイレに向かった後、クリートカバーを外したりグローブをはめたりと出発の用意。
隣では、Sさんざ知らない自転車乗りと楽しそうに話していた。
「この人、コミュニケーション能力あるよなぁ。俺も見習わなあかんわ」。
そんなことを思いつつクランクを回し始める。
考えてみると、多々羅大橋を渡り大三島に着いてから、まだ300mぐらいしか走っていない。
予約した今治のホテルのチェックイン時刻までは、十分すぎるほど時間はあるが、休憩してばかりなので気分的に少し焦りを感じた。

つづく

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