(452)しまなみ海道を走り、とびしま海道を走り~仁方駅から広駅へ~

安芸灘大橋を渡ると、そこはとびしま海道のゴール。
「もうすぐや」と思いクランクを回すが、景色が変わらない。
進んだ気などまったくしない。
なかなかの距離を感じる(帰ってから調べたところ、1㎞以上あった)。
「のんびり行こう」。
適当に足を着き、写真を撮って…を繰り返す。

間も無く、「とびしま海道走破、おめでとー!(30㎞ぐらいの距離やけどね)」たが、テンションは上がってこない。
まぁ、走破は間違いなくできる。
ただ、ゴールした後のことが頭をよぎるのだ。

前日、Sさんとスケジュールについて話し合った際、「とびしま海道を走り終えてから、その後は新幹線に乗るので広島駅まで走りましょう」と提案された。
しかし、俺は「う~ん」。
去年、岡山県の笠岡市から呉市に向かって走り、1泊して呉市から広島市を走ったが、広島市内は走りにくい印象がある。
都会だから。
「別にさぁ、旅先で快適じゃない道を走るんもどうかなぁと思うしなぁ」。
そんな気持ちがよぎり、前向きになれないわけ。

そこで、Sさんを説得する材料を考える。
「広島市内を走るのは、賢明ではない(中心部に近付けば近付くほど信号も交通量も多いよ)」。
「安芸灘大橋を渡って少し進むと、仁方という駅があるので、そこから電車に乗るべき」。
「電車の方が時間が見込める。既に17時過ぎ広島駅からの新幹線の切符は買っているのだ」。
「電車に乗ることで早目に広島駅に着き、お好み焼きでも食べましょうや」。

安芸灘大橋を渡り終え、ゴール。
「やりましたね!」。
そう言ってSさんと抱き合うわけでもなく、スケジュールについて話す。
と、あっさり俺の意見に同意してもらい(実にワンダフル)、次の目的地は仁方駅に決定。

トンネルが1つか2つあったと思う。
信号もそこそこあり、走りにくい路面と交通量の中でクランクを回していると現実に戻った気がした。
ここは本州。
しまなみ海道やとびしま海道とは違うのだ。
仁方駅には10分ほどで着いたが、走ってる間はもっともっと長く感じた。

スマートフォンで時間を確認すると、13時半。
広島駅から乗る新幹線は17時過ぎ。
余裕。
「では、これからのスケジュールですが、おそらく1時間ほど電車に乗ったら広島駅に着きますんで、向こうでお好み焼きでも食いましょう」。

Sさんにそう伝え、スマートフォンアプリ「乗換ナビ」で電車の時間を調べたところ、「全然走ってへんやん…」。
しばらく待って次の電車に乗っても、新幹線の時間までに広島駅に着くのは確実だ。
ただ、ビールを飲みながらお好み焼きを食うほどの余裕は無い。
どうすべきか。
「あ、次の広という駅まで走りましょう。あそこはここより開けてるので、電車の本数は多いはず」。
次の目的地は、仁方の西、広駅になった。

Sさんが前、俺は後ろを走る。
と、「そういや、この道やわ」。
去年、呉市内に入る前、走った道だ。
「そうそう」。
少し懐かしい気分になる。
「確か、あの時は前半に余裕をかまして、予定を大幅に遅れたよな」。
「暗くなる前に呉市内に入りたくて、この辺りを走ってる時は必死やったわぁ」。
何気無く頭の中で回想シーンが流れる。
が、「アホか!今は前見て脚を回せ」と自分に厳しく注意した。

つづく

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