(481)久しぶりに尼っ子リンリンロードを走って-2

まぁ、特に感動も無く尼ロック(尼崎閘門)を眺めた後、来た道を帰ろうかとタイルの道を走る。
俺の中で、タイル=スリップ=自爆とインプットされているので、かなり警戒しつつ。

寄り道は終わり。
工場と運河を眺めながら、阪神尼崎を目指す。
が、また難関。
タイルの次は板だ。
しばらくは、板の道を進まなくてはならない。

クランクを回すたびに「ガタガタガタ…」。
率直に「この道、ほんまに大丈夫か?」と思う。
可能性は低いと思うが、板を踏み抜いて下の運河にドボン…などと余計な想像をしてしまう。
また、道の所々に補修されている箇所があり、それがまた俺の恐怖心を煽ってくるのだ。
「前にも走ってるから板の道があるんは知ってたけど、やっぱり怖いな」。
「昔の横スクロールアクションゲームみたいに、進んでたら急に地面が崩落とかありそうやん」。
恐る恐るクランクを回し、少しずつ板ステージのゴールに近付いていると、前カゴに白菜やらネギを積んだママチャリのおばちゃんに抜かされ、何とも言えない気分になった。

地獄のステージが終わり、路面を貫通させる恐怖から解放される。
また、景色に目を向ける余裕が生まれた。
遠くに見えるのは、「であい橋」。
運河と運河の合流地点(上から見たらT字)にあり、3方向を結ぶちょっと変わった吊り橋だ。
周辺の写真を撮って、橋を渡る。
感慨深くは無い。

左右に建ち並ぶ工場に目をやりながら、ゆっくりと脚を回す。
一応、Stravaを起動していたが、平均速度がどうこうよりものんびり走りたい。
神経が疲弊したタイルや板の道を終えたのだ。
ただただ、リラックスして走りたい。

と、43号線。
神戸と大阪を繋ぐ、トラックが飛ばしまくってるサバイバルロード。
尼っ子リンリンロードのルートは43を越えた先も続くのだが、前回はここでつまずいた。
43が1階とすると、尼っ子リンリンロード(いちいち打つのが面倒な名前ですね)は地下1階。
地下道があれば43を突っ切ることができる。
ただ、その地下道を見付けられなかった。
「おかしいよなぁ」。
何度も尼っ子リンリンロードのMAPに目を通したところ、間違いなく下を通り抜ける道があるのだ。
が、辺りを見回してもそれらしきものは無い。
「参ったな」。
しばらく考え込んでいると、知らないママチャリのおばちゃんがこっちに向かって走ってきた。
すると、俺の目の前を左に曲がる。
「え?側道でもあるんか?」。
「あ!あそこ、地下道の入口か!?」。
もうね、ドラクエ感覚。
やっと見つけたよ。
地下へ続く道。

「自転車はおりて通りましょう 尼崎市」。
そんな注意書きがあっても、行き交う人たちは基本無視。
字が読めないのか、よほど急いでいるのだろう。
一応ね、俺はロード乗りの代表というわけではないが、面倒くさいけど、サドルから降りてクリートカバーを付けてロードを押して歩いた。

43の向こう側に出ると、ちょっとした公園。
天気の良い暑い日だったが、蝉が鳴いていたかどうかは記憶に無い。
「そんなことより、参ったなぁ」。
前回、43を越えられなくてつまずいた尼っ子リンリンロードのルートだが、今回はクリア。
ただ、この先もMAPに従って進むのは、妙に窮屈な気がする。
どうせゴールは阪神の尼崎駅だ。
好きに走ろう。
俺にとって、阪神尼崎はかつてのジョギングコース。
それなりに土地勘はあるつもり。
勝手に走ろう。
MAPに従わず自由に走ろう。

クランクを回す。
ハンドルも回す。
右へ左へと適当に曲がり、阪神の出屋敷駅へ。
ごちゃごちゃっとした庶民的な町並みだ。
大規模な繁華街でもないのに、狭い歩道を行き交う人が多いため、とても賑やかに感じる。
ひとり、酔っているのか見えないものに向かって吠えているおっさんがいたが、「これも風景の一部分」。
そう割り切って、またクランクを回す。
気にしたら負けだ。

実はね、この時、俺のテンションは上がりまくっていた。
阪神出屋敷と尼崎の間には、大きな商店街がある。
「かごもとのホルモン焼きを買って帰ろう」。
「弥治郎の天むすを買って帰ろう」。
もうね、食欲を刺激する街なんですわ。
いやぁ、楽しいね。

と、クランクを回しかごもとさんに着いたのが、17時半のちょっと前。
しかし、「えぇ…」。
閉店作業をしているようだ。
弥治郎さんも同様。
がっかり。
尼ロックで無駄な時間を費やしたのが敗因。
俺はそう分析する。

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