(507)ロードの旅 また来たビワイチ~何故8時間もかかったのか?~

付けっぱなしのテレビから朝のニュース番組の情報が流れていたが、頭には入ってこない。
ただぼんやりと、缶コーヒー片手にテレビを見詰める。
「あぁ…、今日は家に帰る日やわ」。
チェックアウトの時間ギリギリまで缶コーヒーに口を付け、またベッドに寝転がる俺。
完全に腑抜けだ。

「そろそろ行こかぁ」。
輪行バッグを肩に担いで部屋を出る。
狭いエレベーターに乗り、「誰も入ってくるなよ。余計に狭くなる」と念じていると、すぐに1階。
フロントにカードキーを返し、ホテルを出た。

「おいおい、めちゃめちゃ天気ええやんけ」。
「昨日(ビワイチを走った日)の天気がこれやったら、雨宿りして無駄に時間を浪費したり、濡れた路面に神経質にならんですんだのに…」。
少し腹立たしいが、過ぎ去ったことだ。
「帰ろ…」。

ホテルから少し歩くとJR守山駅。
で、悩む。
券売機の前で悩む。
何も「帰るのに1,000円以上すんのかよ?高いわ」で悩んでいるわけではない(いや、少しはある)。
帰るルート(電車)が悩ましい。
途中で阪神に乗り換えて最寄り駅で降りる…か、家から少し遠い駅で降りることになるが、JR一本で帰る…か。
輪行バッグを下ろして考え込んだ結果、「悩むんがアホらしいわ」。
「世の中がコロナで混乱している中、あまりにも小さいことで悩んでるな。アホな俺は」。
「もう、勘でいこう」。
一本で帰れる、家から少し遠い駅までの切符を買った。

先頭車両に乗り、運転席の後ろの壁に輪行バッグを立て掛ける。
車内は空いていたが、俺は座らない。
輪行バッグの傍らで、立ったまま1時間半を過ごす。

運転席の後ろからスマートフォンで動画を撮影している熱心な鉄道ファンがいたが、彼とは違い俺には何もすることがない。
暇。
「そういや、Sさん(40代 男性 一緒にビワイチを走った人)から昨日の記録を送ってもらってたな」。
Stravaを起動し、「ほんまにこれで合ってんのかな?」と思いながら共有したり編集したり。

「え?ちょっとおかしいよな」。
何故か「電動自転車ライド」に区分した件ではなく、移動時間がおかしい。
「8時間ちょい?どういうことや?」。
俺は朝の8時にホテルを出て、戻ったのは晩の9時。
トータル13時間、駆けずり回ったはず。
「この5時間のずれは何や?」と考えたところ、雨宿りやパンク修理で停止していた時間は含まれていないのだろう。
また、記録してくれたSさんはピエリ守山(待ち合わせ場所)からスタートしているが、俺はスタートもゴールも守山駅。
20数㎞長く走っている分も記録には含まれていない。
なるほど。
納得がいく。

が、「ビワイチ(北湖)で8時間は遅すぎひんか?」と思う。
twitterで、地元の人だからか頻繁にビワイチを走る人がいて、だいたい6時間ぐらいで走破している。
「この2時間の差は何?」。
単純に脚力の違いもあるだろうし、ビワイチに対する慣れもあるだろう。
しかし、さすがに2時間は差がありすぎる。

なんとなく窓の外に目を向けながら原因を考えたところ、「あ、俺のせいやわ。明らかに」。
咄嗟にスマートフォンのアルバムを広げる。
と、ビワイチを走っている時に撮影した写真が山ほど表示され、1枚1枚の撮影時間をチェック。
「あぁ…」。
信号待ちでもないのに、俺は5分おき10分おきに足をとめて写真を撮っているではないか。
「そりゃ、進まんで…」。

つづく

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