(517)阪神尼崎ポタリング-2

「夕陽が眩しいな」。
目を細めつつサドルから降り、尼崎城に足を踏み入れる。
「えらい賑やかやな」。
「小さい子がようけ遊んでるわ」。
櫓の形状をした滑り台に群がる子供たち。
櫓に興味を牽かれ、子供たちに紛れて滑ってみたいと思う。
が、捕まりそうな気もする。
普通に不審者だと思われるだろう。
我慢だ、俺。

塀があり堀もある尼崎城。
少し歩けば天守閣…なのだが、小綺麗すぎるからか、どうも無機質な印象を受ける。
「う~ん」。
遺構、遺物が極めて少ないのか、歴史の深さを感じにくい。
また、何となく「防衛施設っぽくないよなぁ」。
かつての縄張りを意識して設計したのだろうが、本丸しか残っていないのは寂しい。
「う~ん」。
正直、尼崎城の歴史について詳しくは知らないが、明治の廃城令で取り壊され、埋め立てられ、数年前に「久々に復活したよー」となったのはいいが、原型を留めなさすぎるのではないだろうか。
まぁ、子供たちがはしゃぐ公園があり、全体が防衛施設ではなく庭のような、「なんちゃって城」が今の時代に合っているのだろう。

とかなんとか言いながらも、天守を目の当たりにすると「おぉ…」。
本音を言うと、俺はこの尼崎城天守の様な層塔型天守(1層から同じ形状の四角が積み重なった形。名古屋城、宇和島城など)があまり好きではない。
美しさや面白味を感じない。
また、壁が白いのも俺の好みではない。
しかし…だ。
繰り返すが、文句を言いつつも、間近で天守を見るとグッとくるねぇ。

5分ほど天守を眺め、「では、天守を背景にロードバイクの写真を撮ろか」。
柵にロードを立て掛け、「このアングルでええな」。
「いや、こっちの方が」。
写真1枚撮るのにもたつく俺。

もともと、俺にはロードの写真を撮る習慣など無かった。
正確なことは忘れたが、ブログかStravaを始めてから「本当にロードで走ったん?電車で移動したくせにロングライドしたとか言ってない?」と思われないために、証拠の意味で写真を撮るようになったのだ。
今となってはそれが習慣になり、後で写真を見直すと惚れ惚れするね。

「OK。写真はこんなもんでええやろ」。
尼崎城を後にして、次に向かうは商店街…を予定していたが、寺町をのんびり走るのも悪くない。
明るいうちから赤ら顔のおっちゃんたちがうろうろする飲み屋街があれば、買い物をするおばちゃんたちが練り歩く商店街もあり、さらにその裏には寺町。
阪神尼崎周辺にはいろんな顔があって、かなり面白い街だ。

つづく

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