(553)ロードバイクに乗って淡路島を走る~岩屋~

淡路島の北にある岩屋港。
ここ数年、俺はNさん(50代 男性)の車に乗せてもらって淡路島を訪れているが、それ以前は明石からジェノバライン(高速船)に乗って、ここ岩屋港からアワイチ…だった。
まぁ、淡路島を走るロードバイク乗りにとって、岩屋港は玄関口。
思い入れが深い人も多いと思う。

「そっれにしてもダサい建物やなぁ」。
「デメキンに見えてきたわ」。
築40年以上の「岩屋ポートビル」を眺める。
建てられた頃は、お洒落の最先端を突っ走るビルだったのかも知れないが、今は、まぁ、個性的ではある。
ちなみに、中に観光案内所や喫茶店、特産品売場があるらしい。
利用したこと無いけど。

岩屋ポートビル周辺をうろつき、港に佇む船をぼんやり見ていると、「あぁ、また眠くなってきたわ…」。
「早く帰りたい…」(5411回目)。
さっさとNとの待ち合わせ場所、淡路SAに向かおうと思い、ハンドルを握りながら振り返ると、そこには「絵島」。

初めてアワイチに挑んだ時、「でっかい岩があるなぁ。いかにも観光地に来た気分。盛り上げてくれるやんけ」と思った。
まぁ、正確には岩ではなく小さな島。
神話によると、神様が生んだ日本で最初の国土らしい。
「あぁ、なるほど」。
島のてっぺんに鳥居が見えた。

サドルに股がり、「残すはゴールやな」。
淡路SAに向けて走る。
「この28号線を南へ進めばセブンイレブン。店の前の交差点を右に曲がれば淡路SA。1㎞ぐらいかな?余裕や」。
安心感のせいだろう。
強烈な睡魔に襲われ、自然と目線は下へ下へ…。
「あかんわ」。
「こんな状態で走ったら事故に遭うわ」。
気をしっかり持ち、頭を前に向ける。

左手にファミリーマートが見えたが、俺には関係が無い。
目指しているのはセブンイレブン。
しかし、「おっかしいよなぁ」。
確か、岩屋ポートビルから走って2、3分の位置にセブンイレブンがあったはず。
「まだ先なんか?」。
どうも釈然としないが、仕方無くクランクを回した…
ら、
10分経過…。
20分経過…。
「あかんわ。ミスったわ」。
おそらく、眠気のせいでうなだれ、前を見ずに走っている時にセブンイレブンを通り過ぎたのだろう。
正直、引き返すのは嫌だ。
ただ、このまま進んでセブンイレブンにたどり着くには、もう1周走らなくてはならない。
「死んでまうわ…」。
納得いかないが、俺は踵(きびす)を返した。

つづく

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