(590)ロードバイクに乗って川西方面へ-3

尼崎と宝塚を南北に結ぶ尼宝線を、俺は北に向けて走っている。
わけだが、目的地は川西能勢口。
171号線との交差点を右折しなくてはならない。
「もうちょい進んでから曲がらなあかんよな。確か」。
171号線を走るのは今回が初めてではないが、あまり馴染みが無いため、信号待ちの間にGoogle Mapを確認。

西宮の家からここまで進み、天気の良さには感謝している。
雨が降る気配を感じない。
ただ、少し走っては信号で止まり、また走っては信号待ち…を繰り返すことで体が冷え、「やっぱり1月は寒いんやな」。
当たり前のことを実感。
「あぁ、半袖ジャージを着て汗だくになって走りたいなぁ」と思う。
まぁ、夏になればなったで「くそ暑いわ。ロード担いでマンション出た時点で、もう汗まみれやんけ。クソが」となるわけで、俺は季節など関係無く、年がら年中文句を言うわけだ。

「171との交差点はここやな」。
歩道に上がり、またGoogle Mapを確認しつつ信号が変わるのを待つ。
「うん、道は間違ってへんわ」。
何となく頭に手を伸ばし、カスクの位置を調整。
信号が青になった。
俺は東を向いてクランクを回す。

と、左手に立派なお寺。
とりあえず記念撮影(山門はくぐっていない)。
後でtwitterにアップし、「俺は走った感」を出すには有効だろう。
ちなみに、お寺の名前は昆陽寺。
「『昆陽』ということは、伊丹まで進んだみたいやな」。
本来なら、「この地域はどうたらこうたらで」と解説したいところだが、それは無理だ。
理由としては、馴染みが無いからだ。

川西能勢口まで半分程度の距離は進んだと思う。
走り出した時点ではすいすいと…だったが、途中から道が混み、ライバルである阪神バスを抜いたり抜かれたり。
正直、爽快感よりもストレスの方が上回っている。
しかし、不貞腐れてはダメだ。
俺は、「不快感も『込み』で楽しもうよ」と自分に語りかけた。
「後になったら、いい思い出になるよ」とも。

「我ながら、人間ができてきたなぁ思うわ」。
平常心で、ただただ脚を回す。
と、「何や?前の方、詰まってるみたいや」。
信号待ちの車の後ろで、「カチッ」。
左足を路面に着けた。
無理に背伸びし、遥か先の信号を確認しようとしたが、見えない。

ハンドルを握り、「我慢や」と自分に言い聞かせていると、少しずつ車の列が流れ始めた。
が、またすぐに停止。
イライラ…、イライラ…。
「あ、信号が青に変わったわ」。
鬱憤を晴らすかのようにクランクをガンガン回し、50mほど進むと「また前の方が詰まってるみたいやな」。

「カチッ」。
左足を地面に着け、憎しみを込めてハンドルを握る。
イライラ…、イライラ…。
「お、車が流れ始めたな」。
即、停止。
血管がブチ切れそうになった。

つづく

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