(133)サコッシュを引っ提げて走る。鳴門徳島サイクリングロード-2

5月29日、つい先日の話。
知り合いのNさんとTさんが、鳴門に鯛を釣りに行くということで、俺もロードバイクと一緒に、車に乗せてもらった。

我が町、西宮市を深夜に出発。
寝不足の俺は、後部座席でぐったり。
隣の芦屋市に入る前の時点で、既に「帰りたい…」と思う。
2時間ほど経過し、鳴門に着いた。
俺は、完璧に寝ていた。
寝ながらも、釣りのふたりが着替えたり、釣り道具を車から降ろしている雰囲気を感じる。
おそらく、外が明るくなり、渡船に乗る時間、朝の5時になったんだろうと思ったが、構わず俺は眠り続けた。

目が覚めると、車の中に俺ひとり。
なんとなく、ぼけっと窓から外の天気を見る。
そして、ふと時計に目を移すと、朝の7時半。
「しまった…。勘弁してくれよ…」
当初、朝5時からロードに乗り、鳴門から高松まで往復する予定だった。
「昼頃には高松から戻り、車にロードを積んで、俺はひとりで鳴門をぶらぶらしよう。そんで、何かうまいもんを食おう」
そう考えていた。

「予定が狂ったなぁ…」
鯛釣りコンビが釣りを終えて、戻ってくるのが昼の3時。
「今からでも鳴門~高松往復は、時間的に可能やけど、それすると鳴門でうまいもん食う時間が無くなるよなぁ…」
まぁ、悩んだところで時間を浪費するだけだと、思い切って、走るコースを変更する。

スマホで調べたところ、近場に「鳴門徳島サイクリングコース」があった。
鳴門の海沿いを走るコース。
距離は、ゴールまで40㎞無いぐらい。
往復しても、時間に余裕がある。
「手頃やん。決定」
俺は、出発の準備に取りかかった。

車のトランクから、ロードのフレームを引っ張りだし、逆さに立ててホイールをはめる。
ハンドルにライトとサイコンを装着。
ボトルを2本、ボトルケージにはめて、とりあえずOK。

次に、荷物をまとめる。
ここで、買ったばかりのサコッシュの出番だ。
安っぽい布にしか見えないが、この後、きっと大活躍してくれるはず。
俺は輪行バッグを適当に丸め(コンパクトに折り畳むのが苦手)、それをサコッシュに積めた。
この時点で、小さなサコッシュは、枕のように膨れ上がる。
「パンパンやんけ…。けど、まぁ、いい」
あとは、スマホのポータブル電源とUSBケーブル、ティッシュをビニール袋に入れ、それをサコッシュに。

準備完了。
サコッシュとチェーンをたすき掛けして、右のペダルから踏み込む。
その時、白いヘルメットを被った、見知らぬ男子中学生が、俺の前を通りすぎた。
俺は、彼の後を追いかけるように、朝の鳴門の町を走り出す。

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