(135)サコッシュを引っ提げて走る。鳴門徳島サイクリングロード-4

耐震工事中の区間があり、コースに沿って走れない。
まいったな。
鳴門徳島サイクリングロード。

海岸沿いの平坦路をずっと走るつもりでいたが、迂回路は山に向かっている。
「仕方ないな」と、軽いギアで足を回す。
「あれ?」
思ったより、傾斜がきつくなく、登りの距離も短かった。
木々に囲まれてはいるが、山と言うより坂と言う感じ。
耐えた。

ただ、いい運動になったからなのか、日差しが強くなり気温が上がったからなのか、俺は少し汗をかいた。
西宮市から車で出発する時も、鳴門に着いてからも、「今日は風がきついな」と感じていたので、俺はウィンドブレーカーを羽織ったが、もういいだろう。
ウィンドブレーカーを脱いで、サコッシュにねじこむ。

以後、半袖ジャージ1枚で走ったところ、不思議なことに、あれほど邪魔だったサコッシュが、左太ももにあたらない。
ずっと、背中に固定されたままだ。
「何故?」と考えたが、もしかして、ウィンドブレーカーと半袖ジャージの素材が違うからなのかも知れない。

「問題解決!よっしゃー!走りやすなったー!」と大声で叫び(心の中で)、俺はサイクリングに集中する。
車も信号も少ないこのコースは、俺をがむしゃらに走らせてくれた。
ただ、残念なことに、コンビニが無い。
自販機もほぼ無い。
走れば走るほど喉が乾くし、適度な水分補給をしたいが、2本のボトルは既にカラ。
もう、「これは試練なんだ」と割り切って走ろう。

海岸沿いの真っ直ぐな道を走ると、突き当たりに出る。
そこを右に曲がり、しばらく進むと橋がある。
橋を渡って向こう側に行くと、左に曲がり、海岸沿いの道に出る。
その海岸沿いの真っ直ぐな道を走ると、突き当たりに…。
何回繰り返しただろう。
「俺、おちょくられてるんか?」と思った。
Googleマップを確認すると、とりあえずはゴールに向かっているようだが、何か気に入らない。

「ここはひとつ、休憩でもしてリフレッシュしよう」と、堤防の壁にロードバイクを立て掛けた。
ヘルメットを取り、グローブを外しただけで、解放感を得られる。
ぼけっと海を見渡したが、すぐに飽きたので、向きを変える。
ぼけっと畑を見たが、これもすぐに飽きた。
仕方がない。
「今日の阪神は、甲子園で巨人戦か」と、野球のことを考える。
と、俺の視界に、高速で飛ぶ何かが入った。
俺は、反射的に身構える。
「スズメバチや…」。

これは、休憩どころの騒ぎじゃない。
ゴールに向かって、突き進もう。
今すぐ。

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