(635)ロードバイクと共に三重県へ行こう~推測する~

津市から松阪市を経由して伊勢市へ向かう。
当初、Sさん(40代 男性 三重県在住の同行者)が想定していた堤防道路は通行止め…というわけで、堤防道路から一本逸れた道を選択。
海が見けるわけでもなく、自然豊かなわけでもない。
視界の隅を流れる景色は、全く印象に残らなかった。

脚を回しつつ、空を見上げる。
「OK。伊勢にたどり着くまで雨は降らんぽいな」。
天気予報の通りでほっとした。
ただ、翌日も天気予報の通りだと困る。
牡蠣を食べに伊勢市から鳥羽市へ走る予定だが、今のところは雨予報。
勘弁してほしい。

前を行くSさんが左折。
俺も続く。
方向としては、海に向かっている。
と、かすかに海が見えた。
Sさんはまた進路を変え、そして真っ直ぐに走る。
おそらく、今、我々は海沿いの道に出たのだろう。
妙に路上駐車している車が多い。
おそらく、この辺りに釣り人たちが集っていると俺は推測した(答えは知らない)。

信号も無く交通量も少ない中、しばらくは脚に集中しクランクを回す。
「快適やわぁ。ロードバイクに乗ってライドを楽しんでるって感じするわぁ」。
日頃、俺が浸りたかった気分に浸れ、心が満たされたところでSさんが右折。
推測だが(答えは知らない)、この先に川が流れている。
ただ、橋は無い。
推測だが(答えは知らない)、そんなシチュエーションなのだろう。
川を渡るために、橋の架かった国道へと向かう。

郊外型大型店舗に挟まれた国道。
「街の中心部から離れると、どこも同じような景色やな」という気がしないでもない。
前を向き、Sさんの背中を追い掛ける。
と、右側をびゅんびゅん走る車に、俺は怖気(おじけ)づいた。

無意識のうちにハンドルを強く握る。
なるべく車道の隅を走るよう心掛け、時には歩道に逃げ、遠くを走るSさんに少しずつ近付いた。

「やっと追い付いたわ…」。
と、信号待ちをしているSさんが振り返った。
「次の交差点にローソンがあるので、そこで休憩しましょう」。
「はい、わかりました」。

信号が青になり、またクランクを回し始める。
その時、何気無くサイコンに目をやり、時刻表示を確認。
「あら?津の市街地をスタートして、まだ30分しか経ってへんのか」。
「30分しか走ってへんのに休憩?」。
違和感を覚える。
まぁ、推測だが(答えは知らない)、Sさんが休憩所に指定したローソンから先は、しばらくコンビニが無いのだろう。
ひとりで納得していると、ローソン。 俺は駐車場の隅で脚を止めた。

つづく

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