(646)ロードバイクと共に三重県へ行こう~自分で自分を苦しめる愚かさを感じ…~

「伊勢に来たなら、また食べたい」と楽しみにしていた伊勢うどん。
Sさん(40代 男性 三重県在住のロード乗り)に案内されてお店を訪れたが、2軒連続で営業時間外。
閉まっている。
「おかしいですね。開いてるはずなんですが」。
困り顔でSさんはそう言う。
もしかして、コロナの影響で営業時間が変わったのかも知れない。
まぁ、扉をガンガン叩いて「今すぐ開けろや!」と叫ぶわけにもいかず、ここは縁が無かったと思って諦めよう。
俺としては、SPD-SLシューズを履いて歩くのが嫌なので、もう伊勢うどんはいい。
執着する気は失せた。

「Sさん、焼鳥屋に向かいませんか?」。
「今の時間やと、予約した時間には早すぎるんですが」。
「予約した時間に遅れたら具合悪いですけど、早い分には問題無いんじゃないですかね」。
「では、念のため、店に電話して確認を取ってみます」。
スマートフォンの時計に目をやると、予約時間よりも45分早かったが、「なんとかなるやろ」。
しばらくして電話を終えたSさん。
「問題無いそうです」とのこと。

カチャカチャ…。
もともと足首に違和感を覚え、対策としてアンメルツを塗っておいたが、SPD-SLシューズを履いて歩くと「やっぱり辛いわ」。
「荷物になるから嫌やけど、スニーカーを持って来た方がよかったかな」。
「いやぁ。それは、なかなか難しいところやわ。荷物になるの嫌やん」。
Sさんとは特に会話を交わさず、自問自答しながら歩く。

ショッピングセンターの前で立ち止まる。
「ここです」とSさん。シャッターが閉まった店舗だらけ。
「大丈夫か?ほんまに開いてるんか?」と少し心配になったが、予約しているということは、焼鳥屋は営業しているのだろう。

入店し、「予約していたSです」。
カウンターに案内され、突き出しを提供される。
「とりあえず、生ビールをふたつで」。
料理の注文は、こちらで注文表を書いて店員さんに渡すスタイル。
注文表を手元に置き、ペンを握りながらメニューを広げた。

この店に限らず、飲み屋でメニューを見るのは楽しい。
「これ、美味そうやな!」とか「こんな料理あるんや!」。
少しでも目新しさを感じられると、楽しくなる。
また、「まずはこれを食べてから、次はこれ。そしてこれを経て、最後にこれやな」と、自分なりのコースを考えるのも楽しい。
ただ、普段ひとりで飲む時と違い、この日はSさんと一緒。
ふたりでコースを構築しなければならない。

「肝の刺身がありますね」。
注文表に記載された肝刺しの欄に、Sさんは「一」を記入。
肝が好きな俺としては、「一球目、その入り方はアリ。定石通りやな」と思う。
次にSさんが選択したのは、軟骨の唐揚げ。
「まだ早い。それは中盤に選択すべき」。
と、注文についていちいち考えていると、精神的に疲れてきた。
俺は変なところで神経質すぎる。
自分で自分を苦しめているようだ。
「もうええわ」と思い、「それぞれ好きなものを適当に注文しましょう」。
そうSさんに言った後、俺は皮と手羽先の欄に「一」を記入した。

つづく

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする