(663)ロードバイクと共に三重県へ行こう~浦村の牡蠣小屋~

12時30分。
待ちに待った牡蠣食べ放題。
時が来た。
ただ、それだけだ(隣で蝶野が笑いを隠す)。

店先で女性店員さんに名前を伝え、牡蠣小屋に入店。
細長い店内を進み、俺とSさん(40代 男性 三重県在住の同行者)は、案内されたテーブルに座った。

「死ぬ気で食うたる」と気合いを入れる。
が、焼き牡蠣も蒸し牡蠣も提供されない。
去年、Sさんと訪れた別の牡蠣小屋では、テーブルの上に置かれた牡蠣を食べまくり、残り少なくなると店員さんが補充してくれた。
「ここも同じやろう」。
そう勝手に決め付けていが、違うらしい。

牡蠣食べ放題の客全員がテーブルに着くと、女性店員が説明を始めた。
「なるほど」。
「はいはい」。
要は、焼き牡蠣、蒸し牡蠣ともに自分から貰いに行くスタイル。
俺は目を閉じ、拳を膝の上に置いて、説明をそれなりには聞いていた。
が、途中で俺の魂は神宮球場へ飛び立った。

開幕3戦目のヤクルトvs阪神。
阪神の先発はガンケル。
俺の中で、「去年のオープン戦でボコボコにされた投手」という印象が残っている。
また、シーズンに入ってからは先発と中継ぎで投げ、それほど活躍した印象もない。
「こんなピッチャーを開幕3戦目って…、不安しか無いわ」。
そんなことを考えながらソワソワしていると、牡蠣食べ放題スタート。

まずは焼き牡蠣から。
左手に軍手をはめて、牡蠣を持つ。
そして、右手に持ったナイフで剥いた後、Sさんが用意してくれたポン酢を少し垂らして、箸で牡蠣を摘まんで口に含む。
「あ、美味いわ」。
次もSさんが用意してくれたチーズをパラパラと牡蠣に振り掛けて、バーナーでとろけさせた後、口に含む。
「うん、美味いわ」。
魂が浦村の牡蠣小屋に戻った。

今回の旅に出発する前から、メールでSさんは言っていた (当日、顔を合わせても言っていた)。
「今はもうシーズンが終わる頃ですから、この時期の牡蠣は小さいし、美味しくないかも知れませんよ」と。
いやいや、美味しいよ。
十分、美味しい。
我々は、ただひたすら、剥く→調味料を掛ける→食べるを繰り返す。

俺もSさんも無言。
すたすら牡蠣を食う。
彼は蒸し牡蠣の方が好みのようだが、俺はどちらも美味く感じる。
普段の生活の中で、美味い牡蠣をとことん食う機会は無いため、ここでもう一度気合いを入れた。
「死ぬ気で食う」と。

焼き牡蠣が残り少なくなれば取りに行き、蒸し牡蠣が残り少なくなれば取りに行き、席に着けば剥いて食べる。
第三者から我々を見ると、ただ作業を繰り返しているだけ…なのかも知れない。
しかし、「充実してる」。
俺はそう感じる。
ただ、ひとつ気掛かりなのが、もうすぐプレイボール…の神宮球場。
ヤクルトvs阪神戦だ。

つづく

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