(679)アワイチではないが、ロードバイクに乗って淡路島を走る~岩屋に向けて走り始めた~

「由良大橋を渡ったところにある公衆トイレを利用した後、また由良大橋を渡って…。行って帰って来るのに30分ほど掛かりましたわ。ここ、不便すぎるでしょ」。
海面を注視するNさん(50代 男性)の背中に愚痴を言う俺。

辺りにフナムシがいないことを確認し、その場に座って「俺がトイレに行ってる間に、本命のチヌは釣れましたか?」と話し掛けると、「ダメですねぇ…。あ!」。
「何や!?」。
何かが釣れた。
「あぁ…」。
Nさんが釣ったのは、小さなガシラ。
即リリース。

結果は伴わないが、NさんはNさんで趣味の釣りを楽しんでいる(ように見える)。
問題は俺だ。
ロードバイクに乗って、どこに向かいどれだけ走り、どう楽しめばいいのか?
現地に着いた今も、まだルートを検討していない。
何となくだが、「前に走った千博屋へ向かおうか」。

一度、洲本の市街地に戻り、福良に向けて進めば千博屋がある。
ここの唐揚げ弁当に、俺は魂を鷲掴みにされた。
「また食いたいわぁ」と思う。
ただ、気になるのが「龍旗信」。
大阪の有名ラーメン屋が、淡路島の岩屋にある。

「Nさん、釣りの後ですが、飯、決めてます?」。
「いえ」。
「じゃあ、行きしなに通った、岩屋の淡路シェフガーデンはどうでしょう?龍旗信の塩ラーメン、食べません?」。
「いいですね。行きましょうか」。
「じゃあ、俺は今からロードに乗って岩屋に向けて走りますわ。待ち合わせ、何時にしましょう?」。
「釣りは12時半頃終わりにしますので、岩屋には車で13時ぐらいですかね。多分、着くと思います」。
「わかりました。じゃあ、13時に岩屋、淡路シェフガーデンで」。

防波堤をとぼとぼ歩き、Nさんの車に戻ってトランクを開ける。
ロードを逆さまに地面へと置き、「走る用意しよかぁ」。
バッグからカスクを取り出し頭に被り、アイウェアを掛ける。
念のため、ハンドルにフロントライトを固定し、サイコンも取り付け、「さぁ、走ろうか」と思ったが、「おかしいなぁ」。
何かが違う。
普段のルーティン、走る前のルーティンとは、何かが違う。
何かが足りない。
考える。
「あ!グローブ、忘れたわぁ…」。

まぁ、いい。
それはいい。
後々、「いいこと無いわ」と思うのだが、この時点ではさほど気にせず脚を回し始めた。

岩屋までは、ほぼ一直線。
また、淡路島には何度も訪れているため、それなりに道を把握しているつもりだ。
しかし、念のため、確認しておいた方がいい。
脚を止め、スマートフォンアプリの「自転車NAVITIME」を起動。
「よし」。
ルートに関しては問題無い。
俺の認識通り。
ただ、気になったのは、岩屋までの距離。
「え?40㎞?わざわざ淡路島まで来たのに、たった40㎞しか走れられへんのかぁ」。

まぁ、いい。
仕方が無い。
無計画な自分が悪いのだ。
右足をビンディングペダルに乗せて、「カチッ」。
脚を回し始め、なんとなくサイコンに目をやる。
「ふ~ん、今、9時前かぁ」。
「いやっ!ちょっと待て!」。
「13時の待ち合わせ時間まで、4時間以上あるやんけ!?」。
「遅刻するのはアカンけど、早く着きすぎるんも嫌やわぁ」
「参ったなぁ…」。
40㎞を4時間以上も掛けて走るのは、それはそれで至難の技だ。

脚に優しくゆっくりと…クランクを回す。
しかし、「さすがに無理があるな」と思う。
ロードに乗っていると、手を抜いても時速20㎞/h前後はキープされる。
ならば、寄り道をしまくればいい。
観光スポットにこだわず、無理にでも寄り道し、それなりに走って13時に岩屋のシェフガーデン。
「うん、これで行くしかないな」。
ひとり頷く俺。

つづく

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