(699)ロードバイクに乗って、和歌山1泊2日の旅~風と向き合うことに…~

難波から26号線を南へ走り、和歌山へ向かう。
26号線は信号が多い道。
地獄だ。
早速、強制的に脚を止めさせられ、望んでいない休憩タイムに入る。

信号待ちの間、顔を上げ案内標識に目をやると、「和歌山 60㎞」。
単純に計算すると、3時間もあれば着く。
途中で墓参りする予定なので、プラス1時間としても4時間。
「4時間かぁ。大したことないなぁ」。
そう思う反面、経験上、遠出するとすんなり行かないことが多いため、「計算なんか無意味やな」とも思った。

ただひたすら26号線を進む。
和歌山への一本道だ。
信号、信号、信号…。
鬱陶しいのは最初から分かっていたが、サイコンを見るたびに違和感。
「遅すぎひんか?」。
もともと、俺は30㎞巡行する脚を持っていない。
さらに、ストップ&ゴーをいちいち繰り返す環境にいる。
当然、遅くなる。
しかし、それにしても遅い。
遅すぎる。
脚を回している割には、それが速度に反映されてない。
何となく、体にキレが無く重苦しい気がする。
何だろう?
ヒルクライムなら分かる。
が、平坦な道を走っているのに、スピードが伸びないと言うか…。

家を出てから、ここまで20㎞ほど。
疲れ果てるほどの距離ではない。
「俺って、こんなにしょぼかったっけ?」。
そんなことを考えていると、ふと気付いた。
大した速度でもないのに、常に耳元で大音量の「ゴーゴーゴーゴー…」。
「風切り音か?」。
今、強烈な向かい風の中を走っていることを自覚する。

「風向きは仕方無いよな」。
走っているのは町中だが、それでも外で走ると自然の影響を受けるのは当たり前。
「ちょっと辛いけど、そのうち風向きは変わるやろ」。
「追い風に助けられることもあるやろし」。
楽観的にそう受け止めたが、結果として、風向きは変わらなかったし、追い風は吹かなかった。
想像もしていなかったが、和歌山に入るギリギリ手前まで、向かい風に苦しめられる。

西成区を走る。
学生時代、道端に布団を敷いて寝てるおっちゃんを見て衝撃を受けた町。
ロードバイクに乗り始め、この日のように墓参りで和歌山方面へ向かう際、「西成で面倒な絡みがあったらだるいなぁ…」と思ったものだが、車道を走っている分には何も問題は無い。
まぁ、区内にデンジャラスゾーンもあるのだろう。
しかし、車道を走っている分にはとても平和。

「おい、また信号かよ」。
「なんぼクランク回しても、スピード出えへんやんけ」。
「風、鬱陶しいわ」。
文句を言いながら前を向く。
と、大和川。
大阪市から堺市に入った。

つづく

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