(704)ロードバイクに乗って、和歌山1泊2日の旅~雨を恐れる~

雨の降る日はロードバイクに乗らない。
舗装路を走っても、少しは泥が付いてしまう。
後で清掃するのが面倒だ。
また、走っている最中も、白線やマンホールを踏む際、神経質になってしまう。
スリップの懸念があるのだ。
ブレーキの効きが悪くなるのも怖い。
以上、俺が雨の日にロードには乗らない理由でした。

ではなく、俺は進まなければならない。
墓参りをして、和歌山へ向かうのだ。
既に、和歌山市駅付近のホテルを予約している。
進むしかない。
ただ、雨は勘弁してほしい。
「ジャージや荷物が濡れるんはええけど、路面は濡れんといて…」。
そう思いながらクランクを回す。
と、ポツリ…。
サイコンの画面に滴が垂れた。

何も、天気予報を確認せず、ノリでスタートしたわけではない。
出発の1週間ほど前に確認し、3日前にも確認し、「雨は降れへんな」と判断した上でホテルの予約をした。
ただ、後になって思うと、俺が見た天気予報は、家がある西宮市とゴールになる和歌山市のみ。
途中の大阪市、堺市、高石市、泉大津市、岸和田市…などはスルー。
「大した距離ちゃうんやから、天気も一緒やろ」という判断で。
俺は甘かった。

幸いにも、土砂降りではない。
ポツリ…ポツリ…だ。
普段なら、気にするほどでもないレベル。
ただ、この後、どうなるかは分からない。
止むかも知れないし、土砂降りになるかも知れないし。

土砂降りだけは、本気で許してほしい。
この後、和歌山県へ入るには、孝子峠を越えなければならない。
基本、俺は登りが嫌いだが、この際、登りはいい。
うん、登りはいい。
それよりも、問題は下りだ。
うん、問題は下りだ。
普段、平坦な道で脚を回し、時速30㎞で走っても、怖さなど何も感じない。
しかし…だ。
下りで脚を回さず時速30㎞を体感すると、「怖い!」と思う。
そのため、下りにおいてブレーキ掛けまくり。
孝子峠を下る際も、俺は「怖い!」と感じ、ブレーキを掛けまくるだろう。
そこで…だ。
もし、雨の影響で路面が濡れていたら?
おそらく、ブレーキの効きは悪くなり、俺は不安に押し潰されるだろう…と、想像しているだけで、不安に押し潰されそうになってきた。

「向かい風の次は雨か…」。
「天気はどうしょうもないよなぁ」。
うんざりしつつクランクを回していると、ポツリポツリ…。
日焼けした腕に雨が当たった。
雨脚が少し強まったかも知れない。
「いや、大丈夫」。
「こんなもん、気のせいや」。
勿論、「大丈夫」や「気のせい」の根拠など無いが、とりあえず自分を励ます俺。

つづく

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