(709)ロードバイクに乗って、和歌山1泊2日の旅~サンテレビについて少し~

紀ノ川を渡り、予約したホテルがある和歌山市駅付近へと向かう。
本当は良くないことだが、ゆっくりと走りながらジャージのバックポケットに手を伸ばし、スマートフォンを取り出した。
時間の確認をしたい。
「18時前か。もうすぐ野球が始まるな」。
「確か、今日は甲子園でDeNA戦やな」。
「うん。サンテレビ、観なあかんわ」。

サンテレビとは、阪神戦の中継をやたらと流してくれる神戸のテレビ局。
「サンテレビ ボックス席」という完全生中継の番組は、子供の頃から毎日のように観ていた。
「野球ばっかりで頭おかしなるわ」と母親に嫌味を言われたものだ。
まぁ、とにかく、野球中継以外のコンテンツは知らないが(多分、昼間に「子連れ狼」とか放送しているのだろう)、阪神ファンにとって有り難い存在。
「せっかくホテルに泊まるんやから、サンテレビ観ときたいなぁ」と思う。

ちなみに、この記事を読むあなたに「変な自慢」と受け取ってもらいたくないのだが、今、俺の家にはテレビが無い。
「1日の大半は会社におるんやから、テレビなんかいらんやろう。あるだけで幅取るし」と、10年ほど前に棄ててしまった。
ただ、阪神戦は気になるため、普段、DAZNでチェックしている。
しかし…だ。
DAZNには落とし穴があった。
阪神主催ゲームは5分ほど遅れて配信されるのだ。
正確にはリアルタイムではない。

「久々のサンテレビやわ」。
心の中で、軽くガッツポーズをしながらクランクを回す。
ホテルは、もうすぐそこ。
再度時間の確認をすると、ネット予約の際に指定したチェックイン時間より少し早い。
まぁ、指定時刻より遅いのは具合が悪いが、早いのは問題無いと思う。
が、「せっかくやし和歌山城に寄りたいなぁ」。
そんな気持ちも芽生えてきた。
俺は阪神ファンであり、城好きでもあるのだ。

和歌山市駅周辺から南へと進む。
「もう、最高やな」。
「素晴らしい街やわ」。
さすが和歌山の中心部だけあって道が広い。
その上、何故か交通量が少ない。
走りやすすぎる。
「大阪とか神戸やったら考えられへんわ」。
無性に、和歌山に住みたくなった。

とまぁ、この後、俺は和歌山城を訪れるわけだが、先に話したいと思う。
和歌山城を堪能…とまではいかずとも、とにかく観光し、ホテルへ走りチェックイン。
部屋に入ってすぐにリモコンを手にし、片っ端からチャンネルを変えた。
「あら?阪神戦、やってへんぞ」。
「嘘やろ?おい!」
「おい!サンテレビ、和歌山では映れへんのか!?」。

つづく

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