(715)ロードバイクに乗って、和歌山1泊2日の旅~ホテルの部屋で夜を過ごす~

夜の8時過ぎ。
ラーメン屋からホテルに向かって歩いていると、「もうちょい飲みたいわぁ」。
ついさっき、ラーメン屋で瓶ビールを1本飲んだからか、「中途半端なんは嫌やな」と思う。
飲みたい。
ただ、飲み屋に入って飲むよりも、ホテルのベッドに横たわり、ゴロゴロしたまま飲みたい。
ゴロゴロしたい。
飲みたい。
クソほどダルい道を80㎞走ったおかげで、一応、俺は疲れているのだ。

「コンビニで酒買って帰ろか」。
過去に和歌山市駅周辺で宿泊した経験があるので、近くにローソンやセブンイレブンがあることも、その位置も把握している。
「ちょっと真っ直ぐ行ったらローソンあるよな」。
中途半端に酔った俺は、ふらふら…とまではいかないが、ちんたらちんたらと歩いた。

220mlの焼酎2本とチーズ鱈の入ったビニール袋を下げて、ホテルの部屋に入る。
何となく「換気したいなぁ」と思い窓に近付いたが、「あ、そうや…。忘れてたわ」。

話は、今回の旅に出る数日前のことになる。
楽天トラベルで、和歌山市駅の近くで安い…を条件にホテルを探したところ、条件のど真ん中だったのが、ワカヤマ冨士第2ホテルの一室。
無料の朝食が付く上に、もともと良心的な価格であるにも関わらず…さらに安い部屋があった。
「3,500円!?ついに俺の時代が来た!」。

ただ、安い部屋には安いなりの理由がある。
部屋の詳細を確認すると、スマートフォンのブラウザに「ワケアリ」の表示。
「何や?『ワケアリ』って?」
一瞬、「宿泊客に自殺者が連発してるのか…?」と思ったが、そうではなかった。
どうも、窓の開閉ができないのが「ワケアリ」の理由らしい。
別に、俺は部屋で煙草をバカスカ吸うわけでもない。
「窓が開かんぐらいどうでもええわ」。
予約。

「そやそや、窓、開けへんのわぁ」
ベッドに寝転がり、ビニール袋から焼酎を取り出して、ちびちびと飲む。
「あ、そういや…」
ふと思い出し、DAZNを起動。
阪神の試合が気になる。

相手はDeNA。
試合は、初回、エラー→ホームランで2点を奪われるという、情けないとしか言い様が無い展開から始まったようで、俺が観た時点で3-0。
阪神は負けていた。
「どうせ、このまま負けるんやろなぁ」。
何となくそう思いながら、悲観的な気分で観ていると、実際にそのまま負けた。

まぁ、いい。
それはいい。
阪神が勝とうが負けようが、俺の所得にも寿命にも影響は無い。
くだらないことは忘れ去り、明日のことを考えよう。

明日、俺には楽しみがひとつある。
朝食バイキングだ。
山ほどスクランブルエッグを皿に乗せ、ソーセージと共にケチャップを付け、それを口に含んで米を頬張る。
焼き鯖も少し食べたいね。

2本目の焼酎がカラになり、何となく点けていたテレビの音量を下げる。
そして、うとうとしていると翌朝を迎えた。

26日の4時。
スマホで時刻を確認し、「あと2時間半か…」。
6時半からの朝食バイキングに期待が膨らみ、普段は滅多にすることの無い腹筋、腕立てを繰り返す。
軽く汗を掻いた後、ゆっくりと風呂に浸かり、ベッドの上でだらだらしていると、いつの間にか二度寝に入った。
不覚にも。

つづく

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