(716)ロードバイクに乗って、和歌山1泊2日の旅~待ちに待った朝食バイキング!のはずが…~

二度寝から目覚め、枕元に置いたスマートフォンに手を伸ばす。
「7時過ぎか」
「7時過ぎね」
「7時過ぎ…。しくじった!」
楽しみにしていた朝食バイキングは6時半からだ。
「スタートダッシュに30分以上遅れてもうたで…」
ショックを受けながらも、しばらくぼけっとしていると、頭が正常に戻った。
「安心しろ」
「常識で考えろよ」
自分に言い聞かせる。
ホテル側は、それなりの数量を用意してるはず。
今からゆっくり食堂に行っても、あれもこれも品切れ…ってことはないだろう。

落ち着け。
缶コーヒーを飲む。
そして、俺は気付いた。
「むしろ、スタートダッシュに遅れて良かったんじゃないか?」と。
食堂の前でウキウキしながら開くのを待つ…といった行為は、「無料の朝飯にどれだけ必死やねん!?」と思われ兼ねない。
「ここは敢えて…」というスタンスで、余裕を持って食堂に向かおう。

顔を洗い、部屋を出てエレベーターに乗る。
食堂は、2階だったか3階(記憶は曖昧)。
着いた。
エレベーターを降りて通路を少し進むと、そこには食堂がある。
朝食バイキングが、もう手の届くところにあるのだ。
気持ちは焦る。
でも、ゆっくりと歩く。
敢えて…だ。
「この子、ほんま最高に可愛いよなぁ」って子に話し掛けられ、そして絡まれて、脳内ではデレデレしているが、敢えて「君には興味が無いよ」と突き放すような顔で、俺はゆっくりと歩く。

食堂に入ると、おばさんSTAFFと目が合った。
「おはようございます」
「おはようございます」
さぁ、とりあえずコップを手に取り、リンゴジュースでも入れて席に置こう。
場所取りからがバイキングのスタートだ。
テンションは上がる。

と、おばさんSTAFFがトレーを持って迫ってきた。
「どうぞ」
手渡されたトレーに目をやり、「何ですかね?これは…」と思う。
ご飯、味噌汁、数種類のおかず。
まぁ、朝食としてはまとまっている印象を受けたが、俺の理想とは異なる。
まず、ポテトサラダが余計だ。

俺はポテトサラダが嫌いではない。
飲み屋の突き出しや、定食の脇にあれば、文句を言わずに食う。
ただ、バイキングでポテトサラダは選択しない。
理由は、無駄に腹が膨れそうだから…だ。

トレーを持ちながらそんなことを考えていると、「ちょっと待てよ」。
決められたおかずを決められた量で提供されるのは、違う。
バイキングではない。
俺はまとまった形ではなく、栄養の偏ったジャンクな形でトレーを彩りたいのに、何故、それが出来ないのか?
バイキングだろう?
考える。
そして、「あ!そうか…」。
このご時世だ。
密を避けるためにバイキングは廃止された…ということか?

納得できない。
納得できないが、席に着き、納得できないものを食う。
まぁ、「美味いやんけ」と思いつつ。

ポテトサラダを口に含み、味わいながらスマートフォンでホテルの情報を確認する。
「やっぱり、そうやったんか…」。
部屋を予約した際、俺は見落としていたようだ。
コロナのせいで、今、朝食バイキングはしていない…ということを。

つづく

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コメント

  1. トマジ より:

    これは…ちょっと…ショック!

    • krm より:

      本当にショックでした…。
      まぁ、ホテルは事前に告知しているので、うっかり見逃した自分が悪い…と理解しているのですが、気持ちの整理が難しかったですねぇ。