(717)ロードバイクに乗って、和歌山1泊2日の旅~現実逃避する~

勝手に期待し、自分の調査不足に裏切られた朝食バイキング。
食べ終えた後、しばらく部屋で不貞腐れていると、「もう10時になるなぁ」。
チェックアウトの時間が近い。

フロントでカードキーを返却し、ホテルの前で輪行バッグを広げる。
逆さまにしたフレームに、「では、帰りましょか」。
そう語り掛け、また、同時に考える。
「帰りのルートはどうしましょかね?」。

フレームにホイールを嵌めながら考えたところ、「基本、行きと同じルートでええやろう」。
朝っぱらから頭を使う…その作業が面倒くさく思えた。
クイックリリースレバーを締める。
ホイールをカラカラ回し、リムがブレーキシューにあたっていないことを確認。

「さてと」。
サドルに跨がった時、頭の中でぼんやりとMAPが浮かんだ。
家がある西宮市まで約80㎞。
和歌山と大阪の府県境となる孝子峠。
孝子峠を越えて、岬町。
泉佐野、岸和田など大阪南部の町。
高石、堺、大和川。
大阪市内に入り2号線に出れば、尼崎、西宮。
それぞれの距離と時間をいい加減に計算し、何となく納得する。

ブラケットを軽く握り、軽くクランクを回す。
俺と俺を乗せたロードバイクはゆっくりと進み、まずは孝子峠を目指す…わけだが、「あぁ、鬱陶しいなぁ」と思う。
狭い道に交通量。
これから、行きと同じ苦痛を味わうのか。
今、この記事を書いている俺まで「あぁ、鬱陶しかったなぁ」という気分になってきた。

先日、蕎麦屋で昼飯を食った後、店の外で缶コーヒーを飲みながら、ひとりのんびりしていた。
すると、「ブーン」。
どこからか小さな虫が飛んできて、俺の足元に。
「何やろ?」。
かがんで見詰める。
「あぁ、カナブンか」。
緑色のテカテカした虫。
綺麗に羽をたためず、気持ち悪そうにしている。
「あら?」。
引き続き、缶コーヒーをちびちび飲みながら観察していると、「カナブンちゃうなぁ」。
カナブンは角張った風貌だが、こいつは丸みを帯びている。
「コガネムシか」。
まぁ、俺からするとどっちでもいい。
ただ、「お前、こんなところにおったら、車か自転車に轢かれるで」。
俺は何十年か振りに虫に触り、近くの花壇に彼を置いた。

とまぁ、話の筋には関係無いが、何となく思い出し、何となく書きたくなった次第です。

話を戻す。
目指すは孝子峠。
まず、ホテルの近くにある和歌山市駅に出た。
そして、駅の裏側を流れる紀ノ川。
紀ノ川を渡ると、孝子峠に続く、狭い割に交通量の多い道。
路面もガタガタ。
気が滅入る。
現実逃避したい。

先日、ベランダを開けて部屋でゴロゴロしていると、「ミーンミンミーン…」。
うちの近所は、ほぼクマゼミのテリトリーだ。
たまにアブラゼミの鳴き声も聞こえるが、「珍しいな。ミンミンゼミがおるやんけ」。
俺はベランダから顔を出し…。

つづく

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