(732)意外に良かった鳴門徳島サイクリングロード-3

橋を渡る→川沿いを走る→海に出る→海沿いを走る→川に出る→川沿いを走る→橋を渡る…を何回か繰り返して、32㎞ちょい。
鳴門徳島サイクリングロードのルートは、ざっくりと…ではあるが、記憶に留めた。
と言うわけで、まずはサイクリングロードのスタート地点、「文明橋」を目指す。

「とりあえず、この道を真っ直ぐやな」。
「んで、寂しい商店街を突き抜けて、郵便局の角を左…や」。
普段の生活において何の役にも立たないが、何度も鳴門を訪れているうちに、鳴門駅周辺の土地勘を養うことができた(と思う)。
この町に馴染めたようで、少し嬉しい。

クランクを回していると、走っている車はぽつぽつ見掛けたが、歩行者は犬の散歩をしているおっちゃんぐらい。
日曜の朝9時前にしても人気が無い。
鳴門の人たちは、俺と同じ、朝に弱いタイプが多いのだろうか?

と、前方に女性。
ママチャリに乗る後ろ姿を見て、俺は確信した。
「この人、めちゃめちゃ美人やわ」。
俺クラスのプロ後ろ姿評論家なら、一目見て分かる。
「おぉ…、鳴門に逸材がおったわ…」。
魂が揺さぶられていることを自覚しつつ、彼女の5mほど後ろに着く。
抜かそうと思えば抜かせるが、目の保養をしたい。
が、「ちょっと待てよ」。
ペダルの踏み方がおっさんのようで、品が無いような。
また、彼女の自転車からガッタンガッタン…と騒音がうるさいが、乗ってる本人は気にならないのだろうか?
「あぁ…、ほんま幻滅しますわ…」。
俺は彼女を追い抜き、文明橋へ向かった。

「このまま走ったら橋やな」。
自慢するわけではないが、いや、自慢したい上に、さっきも言った通り、俺には鳴門駅周辺の土地勘が備わっている。
自分が住む町でもないのに、Googleマップをいちいち確認せず進める快適さ。
「ほんま、めちゃめちゃ楽やわ」。

橋の手前まで進み、信号待ちをしていると、後ろから警察のスクーターがこちらに向かってきた。
「え…」。
緊張が走る。
警官に何か話し掛けられた場合、反射的に「私がやりました!」と言ってしまいそうだ。

普段、警察に捕まるようなことなどしていない。
でも、ドキドキする。
俺の犯した罪と言えば、小学生の頃、駄菓子屋でプロ野球チップスのカードだけパクったこと…程度だ。
まぁ、大した罪では無いが、今になって思う。
小さな罪でも犯すべきではない…と。
例え裁かれなくても、後ろめたさは残るのだ。

そんなことを考えながら、信号が青に変わるのを待つ。
ドキドキ…ドキドキ…。

つづく

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