(743)意外に良かった鳴門徳島サイクリングロード-14

文明橋よりスタートし、途中で「このサイクリングロード、前に走ったことあるわ」に気付いてから、約1時間経過。
脚を回しながらも、心の中に何か引っ掛かるものが。
「何やろな?」。
「何か嫌な思い出があった…ような」。
「何やったっけ?」。
「思い出せんよなぁ」。
「うん、思い出せん」。
「思い出せんってことは、そんな大したことでもなかったんかなぁ?」。

工場に囲まれた道を抜けて、「次はどこに進めばええんや?」。
脚を止めGoogleマップを確認する。
「なるほど、空港を突き抜けて、その先に…」で、思い出した。

何年前かは忘れたが、前回、この鳴門徳島サイクリングロードを走った際、誰か知らないロード乗りが残してくれたルートラボ(今はサービス終わってます)を参考にした。
それによると、ルートを遮断するかのように、空港(徳島阿波おどり空港)が横に広がっている。
誰か知らないロード乗りは、空港の向こう側に出られる道を進んだらしいが、俺にはその道が分からず。
結局、クソ広い空港を迂回するため、無駄に走り、時間と労力を浪費することになった。

「うっわぁ。また空港の周りを走らなあかんのか…」。
「だるいって…」。
意気消沈。
ただ、Googleマップをよく見ると、やはり存在するらしい。
空港を迂回せず、突き抜ける道が。

疑わしい気もしなくはないが、一応、Googleマップが提示した場所へ向かう。
と、「あるやんけ!普通にあるやんけ!」。
空港の下を潜るトンネルが、「あるやんけ!」。
何年前かは忘れたが、前回、この鳴門徳島サイクリングロードを走った際、俺の目は節穴だった。

上半身を捻り、右手を伸ばしてテールライトを点ける。
そして、「いやっほー」と心の中で叫び、吸い込まれるようにトンネルへ。
迂回せず、無駄に走ることなく空港の向こう側へ出られる喜び…は、一瞬で恐怖心に変わった。
「おい!車、めちゃめちゃ飛ばしてるやんけ!」。
「逃げられへんし、このトンネル、妙に長くないか?」。
「車道じゃなくて、歩道の方を進めば良かったわ…」。

生きた心地などしなかった。
ただ、「耐えた…」。
大きく安堵し、またゆっくりとクランクを回す。
そして、月見ヶ丘海水浴場へ。

前日の雨のせいか、路面にはいくつかの小さな水溜まり。
まぁ、走ることに影響は無さそうだ。
「ここからしばらくは一本道やな」。
歩行者も自転車に乗る人も見掛けない上に、海からの風が心地好い。
サイクリングに集中できる環境が、今、ここにある。

「よし、我が儘に脚を回しまくったる」。
奮い立つ俺。
柄にもなく下ハンを握り、そして前を向く。
と、ポツ…、ポツポツ…。
「勘弁してくれよ…」。
ポツポツ…ポツポツ…。
ここ数日間、天気予報をこまめにチェックし、Nさん(50代 男性 趣味は釣り)と相談を繰り返し、やっと鳴門に来れた。
やっと鳴門を走る、この日を迎えた。
にも関わらず…だ。
「何で雨降るねん…?」。
「おいおいおいおい、残酷すぎるやろ…」。

つづく

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