(748)意外に良かった鳴門徳島サイクリングロード-19

加賀須野橋を渡る。
橋を渡ってすぐに左折し、川沿いの道を進むのが鳴門徳島サイクリングロードにおける本来のルート。
ただ、ここまで、橋を渡って左折しようにも、「護岸工事してるやんけ…」。
本来のルートを離れて迂回し、民家と畑に囲まれた鬱陶しい道を走ってきた。
「どうせ、また工事中なんやろ?」。
「迂回して、わけのわからん道をくねくね進まなあかんのやろ?」。
あまり期待せず、視線を左に向ける。
と、「お!工事してへんわ!」。

左折。
意気揚々と、川沿いの道を走る。
道端は狭いが、川を身近に感じられ、雰囲気はある。
ゆっくりのんびり味わいたい。
そう思える道だ。
「いいねぇ」。
「そうそう、これやんねん。俺が求めていたのは」。

車も信号も存在しない道。
人も見掛けない。
ひとり、ジョギングをしている兄ちゃんとすれ違った程度だ。
普段なら、車と人、路面の状態を確認するため、前を凝視しながらクランクを回すが、「今はええやろ」。
神経質にならず、解放感を味わいながら走る。

気を緩め、川に目を向ける。
ゆっくりと、ゆっくりと走る俺と平行して進むボート。
この先は漁師町だろうか?
まぁ、いい。
それはいい。
仮に漁師町だとしても、「だからどうした」という話だ。

気になったのは、そこじゃない。
「この辺りの漁師は、何を釣ってるんやろか?」だ。
少し話は変わるが、俺は魚より肉が好きだ。
圧倒的に。
普段、魚を食べる機会が少ないため、「お魚さん、有り難う。漁師さん、有り難う」と感謝することが少ない。
また、そんな俺からすると、有り難がってマグロを食べる人間が理解出来ない。

ただ…、聞いてくれ。
俺は、一生のうちに一度でいいからマグロを釣りたい。
まぁ、過酷な環境でマグロ漁に出るのは嫌だ。
うん、それは嫌。
絶対に嫌。
しかし、マグロを釣り上げたい。
率直に言うと、松方弘樹のような感じでマグロを釣りたい。
テレビに映ってる部分だけの、松方弘樹のような感じで。

引き続き、ゆっくりとクランクを回す。
引き続き、川に目を向ける。
が、ふとサイコンに目を移すと、「もう11時過ぎかぁ」。
俺を車に乗せ、鳴門まで連れてきてくれたNさん(50代 男性 この時、真鯛釣りをしている)との待ち合わせ時間は15時。
「今のペースやと、どう考えても着くん早すぎるよなぁ」。
「どっかで飯食って時間潰そうかぁ」。
脚を止めて辺りを見回す。
川と、畑、畑、畑…。
辺りには、食材が腐るほどある。
ただ、店は無い環境だ。

つづく

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする