(756)ロードバイクに乗って撫養城へ、らーめん山東へ~9月26日~

「何やろ…。首、痛いわ…」。
「枕が気に入らんな…」。
サイドテーブルに手を伸ばし、スマートフォンの画面をこちらに向ける。
「朝の4時前かぁ…」。
「早すぎるやろ…」。
前の日、早朝からNさん(50代 男性 趣味は釣り)の車で鳴門を訪れ、その後、俺はロードバイクに乗って香川県へと向かい、往復で80㎞ほど走った。
夜は夜で飲みに行き、それなりに疲れているはず…なのに、どうも眠れない。
どうも寝心地が悪い。
ホテルの枕と俺は、相性が悪いようだ。

テレビを点け、缶コーヒーを飲みながら朝のローカル番組を観る。
ぼんやりと。
数分経ち、「しょーもな」。
横になってスマホをいじり、風呂に入り、またスマホをいじっていると、「そろそろ10時かぁ」。

チェックアウトの前に決めなければならない。
今日の予定を。
まずは、状況を整理する。

この時間、Nさんは既に真鯛釣りをしている。
彼との待ち合わせは、渡船乗り場に15時。
10時にチェックアウトしてから5時間、俺には自由な時間があるわけだ。
が、ちょっと待て。
念のため、14時に渡船乗り場着…を前提に考えよう。
遅刻は避けたい。
となると、俺の自由時間は4時間か。
「4時間って中途半端やなぁ」と思う。
遠出しにくい。
かと言って、近場に走りたいコースも興味深い観光名所も思い浮かばない。

「参ったなぁ…」。
窓に近寄り、ザーっとカーテンを開ける。
「天気、わるっ」。
「まぁ、ええわ」。
「それはええわ」。
「それより、俺、どうしたらええねん?」。
「どこに向かって走ればええねん?」。
何と無しに鳴門の町並みを眺め、そして考える。

俺が宿泊したホテルは、「ビジネスホテル鳴門」。
鳴門駅のすぐ近く。
まぁ、利便性よりも料金に魅力を感じ、決めたホテルだ。
窓の外は、一応、市の中心部のはずだが、あまり賑やかな雰囲気ではない。
町のすぐ近くには山があり、遠くには海が見える。
また町へ目を転ずると、なかなかの地方都市感。

「あら?」。
俺は視力が悪い。
目を細めて、もう一度、山を見る。
「何やろ?山の上に小さい建物があるな」。
「天守閣か?」。
「あー、あれが撫養城か」。
「ちょうどええわ。行こか」。
輪行バッグを肩に掛け、チェックアウト。

ホテルの駐車場に荷物をぶちまけ、フレームにホイールをはめる。
と、「あぁ…」。
フレームに細かな傷が増えた気がする。
以前から目立つ傷は把握していたが、細かな傷は年々増える。
知らぬ間に。
特にチェーンステーがひどい。
原因は何か考えたところ、思い当たる節はあった。
それは、輪行だ。
輪行の際、無意識のうちに手荒く扱っているのではないかと思う。

また、同時に疑問が湧いた。
「他のロード乗りも俺と同じなんかな?」。
「みんな、フレームに細かい傷が入ってんのかな?」。
考える。
「他のロード乗りは?」。

近所のサイクリングロードを走っている時、何人ものロード乗りとすれ違う。
ただ、一瞬すぎてフレームの傷までチェックできない。
と言うか、気にして見たことがない。
なら、身近にいるロード乗りはどうだろう?
我がサイクリングチーム(活動実績ほぼ0)のチームメイトA&B。
AはCANYONのフレーム(車種は忘れた)。
BはBianchiのBERGAMO。
彼らのフレームはどうだったか?
細かい傷はあったか?
思い出す。
が、思い出せない。
無理だ。
そもそも、彼らとは1年半以上も会っていない。

つづく

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