(778)ロードバイクに乗って津田引田線を走り、鳴門で夜を過ごす~津田の松原~

額から流れ出る汗を、右手で、グローブで拭く。
暑い…。
辛い…。
死にたい…。
奴隷になった気分だ。

津田の松原。
海に目を向けながら、ロードバイクを押して白砂の浜を歩く。
「あぁ、なんて美しい眺めなのだろう…」
「この眺めを美しいと感じる、自分が大好き!」
そんな気分に浸るつもりでいたが、浸れない。
自分に酔えない。
ホイールが砂浜にめり込むせいだ。
ハンドルを押しても進まない。

「アホらしっ」
トップチューブを担ぎ、松林に戻る。
松の木にロードを立て掛け、無駄な時間と労力を費やしたことに反省。
「ロードに乗って舗装路を40㎞走るよりも、砂浜でロードを50m押して歩く方が疲れるもんなんやなぁ…」
反省と共に、ひとつ勉強になった。
まぁ、普段の生活において、砂浜でロードを押して歩くシチュエーションは、なかなか無いと思うが。

辺りを見回すと、松の木、松の木、松の木…。
壮観な眺め。
「松が生い茂るこの林は、どこまでも続くのではないか…?」
自然にそう思えた。
が、続きませよ。
ネットで調べたところ、約1㎞らしいですわ。

比較的、ロードを押して歩きやすい箇所を進むと、赤い橋が見えた。
願い事を念じながら渡ると、その願いが叶う…だったか何か忘れたが、とにかく縁起がいい橋らしい。
確か、過去に俺も渡ったと思う。
何を願ったか?
それは忘れた。

「ちょっと休憩しよかぁ」
近くのベンチに向かって歩く。
と、ひとり座るおっさん。
大声で叫んでいる。
怒っている。
見えない何かに対し、恫喝している。

高校、大学、社会人…と、大阪の地下鉄に何年も乗り続けた俺としては、「こういう人、たまにおるよなぁ」だ。
叫ぶ人もいれば、独り言を呟き続ける人。
特に、見えない何かに対し、政治について語り続ける人が、俺の中では一番ヘビー。
まぁ、仕方が無い。
それぞれの人にそれぞれの事情があるのだろう。
好きに振る舞ってもらえればいい。
大切なのは、お互いの距離感だと思う。

つづく

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