(786)ロードバイクに乗って津田引田線を走り、鳴門で夜を過ごす~開眼した…かも~

「次のカーブを右に曲がれば、下りに入る…はず…」
願いを込めて、必死に脚を回す。
と、裏切られた。
「次のカーブを左に曲がれば、登りが終わる…はず…」
祈りを込めて、必死にクランクを回す。
と、裏切られた。
「次のカーブを…」
裏切られた。
「次の…」
裏切られ。
「次…」
裏。
…。

カーブを曲がるたびに、俺の願いは握り潰された。
「ほんま、勘弁してくれよ…」
登り。
地獄。
永遠に続くような気がしてならない。
「もう、いっその事、殺してくれ!」
やけくそになってクランク回す。

そう、やけくそだ。
足が千切れてもいい。
が、「あら?」。
違和感。
「あら?」
「足がとっても楽」

さて、ここでひとつ解説しよう。
カーブからカーブの間を、ひとつのセクションと考える。
ここまで、いくつものセクションを走ってきた。
すべて登りだ。
が、今頃になって気付いたわけだ。
セクション毎に傾斜角度が違う…と。
「ぐっ…」と心の中で叫びそうになったセクション。
同じ登りでも、クランクを少し回せば惰性で進むセクション。
この惰性で進むセクションをボーナスステージとして有効に使えば、苦痛が和らぐ。
「ちょっとコツを掴めたかも」
「ちょっと、『登りが楽しい』って気がしたかも」

不思議な感覚。
俺は登りが嫌いだ。
でも、自然に湧き上がってくる。
「まだまだ登りたい」という感情が。

登りたい。
もっと登りたい。
が、次のカーブを曲がると、下りに入った。
体感では、50時間ぐらい登り続けた…はずなのに、下りは一瞬。

山の向こう側に出ると、青く澄んだ海。
脚を止め、その景色に見入る。
「目の保養になるわ…」
これは、頑張って登った俺へのご褒美なのかも知れない。

ちなみに、引田駅へのルートを調べようと思い、Googleマップを確認したところ、「海」ではなく「池」だった。

つづく

にほんブログ村 自転車ブログ ロードバイクへ
にほんブログ村

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする