(164)広島旅行1日目。三原から先、向かい風に悩まされる。

広島県尾道市と呉市を結ぶ海沿いの道を、「さざなみ海道」というらしい。
尾道で小休止している間に、ルートを確認するため、自転車NAVITIME(スマホアプリ)や、ロードバイクを趣味にしている人のブログを見て、初めて知った。
尾道から四国の方に渡る「しらなみ海道」は知っていたが、さざなみ海道か。
「やってやるぜ」とサドルに跨がる。

海が見える。
山が見える。
線路が見える。
景色は良いし、信号も少ないが、道が狭いので、「特別走りやすい」という気にもならない。
少しのストレスを感じながら、やがて三原市の市街地に入った。
本当に営業してるかどうかわからないお店が並んでいる。
そうそう、三原市と言えば、三原城。
豊臣政権における五大老、小早川隆景の三原城だ。
「大層な城跡があるのでは」と思い、寄ってみたい気持ちになったが、まずは呉に向かって進み続けなくてはいけない。
「三原城も後回しや」と、俺はクランクを回した。
ちなみに、三原城について後で調べたのだが、その敷地内に、国道2号線や三原駅ができたため、今では随分と小規模な城跡だそうだ。
行かなくて良かったのかも。

三原駅から南下し、「この辺り、住むには環境がいいよなぁ」と感心しながら、街並みを見て走る。
「駅が近く、海を身近に感じられるこのマンション、何千万くらいなんかなぁ」と思いつつ、ペダルを踏むと、また海沿いの道に出た。
ここからが本番だ。

「交通量も信号も少ない、そして道も広い海沿いを高速巡航したい」。
そう思い、今回のホイールは、FFWDのセミディープを用意してきた。
「これまでの行程は散歩」ぐらいの気持ちでいたが、今からは違う。
俺は、ついに本気を出す。

あらゆるコンディションが最高(と思った)の中で、クランクを回し続ける俺。
ところが、何かおかしい。
「最低でも、時速30㎞は出てるわな」と思い、サイコンを確認すると、25㎞程度。
おかしい。
それでも集中して走るが、おかしい。
スピードが乗らない。
むしろ、落ちていく。
「この感覚、どこかで味わったな」。
思い返すと、武庫川サイクリングロードだ。

西宮市と宝塚市をまたぐサイクリングロード。
何度も走ったが、宝塚方面である北側に行けば行くほど、向かい風が強くなり、思ったよりも前に進まない。
ここも同じ。
「あらゆるコンディションが最高」というわけではなかったのだ。
「鬱陶しいわぁ」と素直に思うが、俺は呉に向かって走らなくてはいけない。

体力的には、適当に休憩を取って走ればなんとかなるだろうが、徐々に脚が疲れてきた。
気だるく感じる。
「この南下する道は、いつまで続くのか?」と不安に駆られたが、遅いながらも必死に走りきった。
「さぁ、西に向かって走ろうぜ」と気合いを入れ直したところ、セミディープのホイールが裏目に出る。
モロに横風を受けてフラフラ。
とにかく、気持ちだけはしっかりしようと、俺は懸命にクランクを回した。

気温は30度近くあったと思う。
ジワジワと汗が流れる。
涼しい気分になりたいと、海を眺めながら走ったが、常に瀬戸内の小島しか見えず、景色が変わらない。
「俺は進んでいる」と実感できなかった。

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