(809)Bianchi ARIAで大阪臨海線を走って墓参り~嘘を書くか、真実を書くか~

浜寺大橋のたもとで休憩。
サドルから降り、工場の煙突を眺めながら、独り言をつぶやく。
「俺なぁ、前から、こういうところを走りたかってんなぁ」。
そうだ。
俺は工業地帯を走りたくて、今回の墓参りライドに大阪臨海線を選んだ。
が、今は走りたくない。
本気で走りたくない。
もう、向かい風が辛すぎて。

「さぁ、輪行で家に帰る?」
「それとも、輪行で墓場の最寄り駅まで行く?」
「どうする?」
走る気0の俺。

そう、「走る」という選択肢は、もはや無い(微塵も)。
ただ、ふと思ったのが、このブログのこと。
「向かい風が残酷すぎて、輪行で帰りました。完」は、良くない。
格好悪い。
「じゃあ、嘘でもええから、走破したことにしとこか」
「OK」
ジャージのバックポケットからスマートフォンを取り出し、最寄り駅を確認する。

が、「ちょっと待てよ」。
走ってもいないルートを走ったことにして、記事に落とし込む。
まぁ、できないことではない。
想像力で補えばいい。
ただ、急に画像(景色)の無い記事を連発した場合、いつも読んでくれている人達に違和感を持たれるかも知れない。
「あぁ、それは具合が悪いな」

確かに、具合が悪い。
ただ、やはり「リタイアしました。完」は書きにくい。
格好悪い。
なら、嘘で誤魔化そう。
—————————
魂を燃焼する。
俺はそんな思いで脚を回した。
が、強風にハンドルを持って行かれ、転倒。
路面に膝を強打。
「あぁ…」
もう…、クランクを回せない…。
この脚ではクランクを回せない…。
走りたいが、走れない…。
ポタッ。
ポタッ。
ポタッ。
大阪臨海線の路面にこぼれ落ちる、俺の涙。

で、輪行で帰った。


—————————
うん、こんな感じでいこう。
怪我のため無念のリタイア…でいこう。
ちなみに、この後、実際に転倒し怪我をする。

「南海の浜寺公園駅が近いんやなぁ」
スマホで最寄り駅を調べていると、「ちょっと待てよ」。
やはり、俺もひとりの人間…、善良な人間…なのだろう。
後日、嘘の記事を書く自分を想像し、罪悪感を覚えた。
「あかんわ」
「嘘はあかんわ」
「嘘は好きやけど、あかんわ」
リタイアもできない、格好悪いことも書けない、嘘も書けない。
「どうしよ?」
本当に仕方無く、本当に嫌々、俺はサドルに跨がった。

つづく

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コメント

  1. トマニョロ より:

    そのまま、浜寺公園駅に向かってもらったら、それなりに物語があったかもですよ!
    なにせ綺麗な駅なんで!

    • krm より:

      浜寺公園駅は、夏ごろに行った記憶があります。
      確かに、綺麗で、特別な雰囲気のある駅でしたね。