(815)Bianchi ARIAで大阪臨海線を走って墓参り~リタイアします…?~

貝塚市に入り、「もう、勘弁してくれよ…」。
歩道の脇にロードバイクを立て掛ける。
休憩。
立ち塞がる向かい風に、嫌気が差した(この日、30回目ぐらいと思う)。

「Twitterを見たら、楽しそうに走ってるロード乗りのツイートで埋め尽くされてるんやろなぁ…」
「何で俺だけ…」
道の端に立ち尽くし、そんなことを考えていると、ある感情が湧き上がってきた。
「俺の苦痛を、すべてのロード乗りに分け与えたい…」
「俺と同等の苦痛を味わってほしい…」

心がどす黒く濁り、負のパワーがみなぎった…ところで、「ちょっと待てよ」。
気付いた。
今、俺を責め立てる拷問、悪質な向かい風。
これを、俺と同じように味わった人がいるはず。
同じ道を走った人なら、分かるはず。
そうだ。

俺は、ほしい。
同じ苦しみを味わった、仲間がほしい。
ひとりでも多く。
「うん」
ボトルホルダーからスマートフォンを取り出し、Chromeを起動。
「大阪臨海線」
「ロードバイク」
このワードで検索すると、ロード乗りの叫び声が、画面いっぱいに映し出される(はず)。

「検索」
画面を凝視する。
叫び声など、一切無し。
むしろ、楽しそう。
数人でライドに出て、ワイワイと楽しそうにしている様子。
そんなブログが散見された。

結局、俺と同じ苦しみを味わい、共感してくれる人はいない。
「とりあえず、不貞腐れよか」
しゃがみこんで、意味も無く地面を見詰める。
と、SPD-SLシューズを履いているため、足の裏に負担を感じた。
「しゃあないなぁ…」。

急に吹いてくる強い横風が怖いため、引き続き、車道より歩道を選択。
向かい風は相変わらず強く、脚を回しても回しても進まない。
「はぁ、また休憩しよかぁ…」。
正直、俺はもう、走る気力を失った。
完璧に。

一応、ゴールは見えている。
墓地まで、残り20㎞も無い。
ただ、延々と苦しみ、前に進まない状況が続いているため、「残り20㎞って、あと何年かかるねん…?」だ。

道の脇にロードを立て掛け、渇いてもいないのにボトルの水をひとくち。
そして、俺は俺に伝える。
「お前は、十分すぎるほど頑張ったよ。仕事でもないのに」
「今日の墓参りライドはリタイア…でええやろ」
確かにそうだ。
俺は頑張ったし(休憩もアホほど多いけど)、本音としてはリタイアしたい。
が、問題がひとつ。

「年内に墓参りを済ませたい」
そう思い、俺はこの日、12月30日を、墓参りライドの決行日に選んだ。
そこで…だ。
もし、ここでリタイアしてしまうと、年内は残り1日。
12月31日しかない。
当然、ロードで行くのは懲りたため、電車で墓参りへ…となる。
が、電車賃が往復で2,500円ほどかかる上、時間も3時間近くかかる。
そう、リタイアしなければ、費やす必要の無い金と時間だ。
もったいない。

腹を括り、サドルに跨がる。
リタイアはしない。
向かい風を受けつつ、ただただ脚を回し、歩道を進む。
と、前方に階段が見えた。
「おいおい、また橋かよ…」
脚を止め、クリートにカバーを嵌めながら、「このパターン、だるいねん…」。

つづく

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