(817)Bianchi ARIAで大阪臨海線を走って墓参り~最悪の魔女①~

りんくうゲートタワービルを通り過ぎると、車道はそこそこ渋滞に。
まぁ、俺は歩道を走っているので関係無いが、「あら?」。
歩道にも、ちらほらと歩行者を見掛ける。
道の両サイドにあるショッピングモールへ向かう、買い物客だろうか。
「みんな、年末を楽しんでるよなぁ」と思う。
俺は厳しい向かい風の中、もがき続けているのに。
羨ましい。
本当に。

ゴーーーゴーーー。
いつまでも、どこまでも、向かい風は手加減してくれない。
「くそっ…」
極めて不快だ。
ただ、文句を言ったところでどうなるものでもない。
俺は口を閉じ、黙々とクランクを回す。
と、橋が見えた。
田尻スカイブリッジ。

歩道をゆっくりと進み、橋を渡る…つもりが、ちょっと待ってくれ。
ゴーーーゴーーー。
ゴーーーゴーーー。
今までの向かい風とは格が違う。
バタバタッ、バタバタバタッ。
横風も別次元。

「ロードバイクに乗って、橋を渡る」
俺の目標は、ただそれだけ。
とってもシンプル。
ただ、条件があまりにも悪い。
ここに至るまで、向かい風と横風に散々苦しめられたが、この風は最悪最強の風だ。

橋の傾斜は緩い。
ただ、必死に脚を回しても、強すぎる向かい風に阻まれる。
進まない。
横からは突風。
「え!?」
「うっ…!」
ハンドルを持っていかれ、ふらふら。
ふと、目線を右に向けると、海。
風を遮るものは無い。
何も無い。
「地獄すぎるやろ…」
俺は、この風を「ワルプルギスの夜」と名付けた。

ちょっと待て。
名付けている場合ではない。
名付けているどころの騒ぎではない。
と、また風を受け、倒れそうに。
「ストレートに怖いわ…」
右手から吹く強風に恐怖心を植え付けられた俺。
「冷静になれ」と自分に言い聞かせる。
そうだ。
冷静になるため、とりあえず落ち着きたい。
一旦、落ち着きたい。
タイム。

「パチッ」クリートを外し、左足一本で立つ俺。
「どうしよ…?」
「ほんま、とんでもない風やで…」
ゴーーーゴーーー。
ゴーーーゴーーー。
ハンドルを強く握りながら、横風に耐える。
が、吹き飛ばされそうな…嫌な予感もする。
右足も捻り、クリートを外して両足で立つ。
しゃがんで、なるべく重心を下に…。
ゴーーーゴーーー。
ゴーーーゴーーー。

参った。
両足で立っても、倒れそうだ。
この橋を渡れる気がしない。
「どうする?」
脳内で、もうひとりの俺に尋ねた。
「そやな。ここはひとつ…」
「ここはひとつ、ブログに掲載する用の写真を撮ろうか」
本当は、そんな余裕など無かった。
ただ、不人気ブロガーなりの責務を感じ、俺は辺りの写真を撮る。
我ながら、「お前、酔ってんのか?」と思うぐらい、ふらふらになりながら。

つづく

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