(829)朝が苦手な俺だけど、朝っぱらから武庫川サイクリングロードを走りました-2

朝6時過ぎの武庫川サイクリングロード。
横幅2mちょっとの舗装路を、北に向けて走り始める。
と、「あぁ…!」。
辺りは薄暗く、視界が悪い。
そのため、センターラインをはみ出しそうになったのは、一度や二度ではない。
三度や四度でもない。
五度や六度でもなければ、七度や八度でもない。
帰るまでに、三十度はあったと思う。

それにしても頼りない。
フロントライトのVOLT400が頼りない。
このライトを買ったのは、5年ほど前だろうか。
いや、もっと前か。
まぁ、忘れた…というわけで、無理矢理、ここで回想シーンに入る。

「あったわ。これやな」
ウエムラサイクルパーツ梅田店の売場で、VOLT800を手に取る俺。
「この前なぁ、Aさん(後のチームメイト)にロードバイクを譲ったんやけどなぁ」
「譲ったんが夜やったから、ライトも付けてあげてんなぁ」
「だから、新しいライトを買わなあかん」
「今、俺のライト、あれへん」
読者に状況を理解してもらうため、細かい設定をわざとらしくひとりで語る俺。
まぁ、いい。
「さっさと買って、飲みに行こかぁ」
VOLT800をレジに持って行こうとした…が、「え?」。
値札が目に入り、検討し直すことに。
「思ってたよりも高いなぁ」
「じゃあ、この隣のでええか」
VOLT400を手に取り、値札をチェック。
「決定」

後に、VOLT800を持っている知り合いから、そのパワーを見せ付けられたが、俺としては「VOLT400で十分やん」だ。
普段、走っている環境において、「前が見えへん…」。
そんなイレギュラーなケースは、ほぼ無い。
そう、ほぼ無い。
ただ、この時、朝の武庫川サイクリングロードを走っているこの時は、イレギュラーなケースだった。

「やばい。また、センターライン、はみ出したわ…」
「あ、やばいやばい。舗装路からはみ出して、芝生の上を走ってるやんけ…」
周りには照明など無いため、本気で参った。
「勘弁してくれよ…」
俺が進む舗装路には、他のロード乗りも走っている。
ジョギングしている人もいれば、散歩している人もたまにいる。
前が見えにくい中を走るのは、危険だ。
事故に繋がる。

脚を止め、考える。
「仕方無いな」
踵を返し、南に向けて走る俺。
まぁ、北に行こうが南に進もうが、いずれにしてもVOLT400は頼りないわけで、事態は何も変わらないんですけどね。

前方を確認しながら、警戒しつつクランクを回していると、チカチカと点滅するライトが遠くの方に見えた。
「朝っぱらからジョギングかぁ。健康的でいいねぇ」
ゆっくりと、ゆっくりと進む灯り。
それを見詰め、思い出した。
「かなり前、俺もジョギングしてたなぁ」
「うん、朝っぱらから走ってた」

あれは15年ほど前だったか。
付き合っていた女と別れて傷心。
なんて可哀想な俺。
そこから立ち直る過程で、「自分を変えよう」と思い、何故か早朝にジョギング。
さて、ここで回想シーンに入る…。
いや、やめておこう。
当時のことは、回想したくない。

つづく

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