(851)Bianchi ARIAに乗って姫路へ~一方的な駆け引き~

舞子公園を後にして、2号線を西へ向かう。
次の目的地は、明石の市街地。
明石は、今回のゴールとなる姫路への中間地点だ(おおよそ)。

西宮の家を出て、ここまで40㎞近く走った。
その間、「鬱陶しい…」と感じることが何度もあった。
道は広いが信号もやたらと多かったり、交通量の割に道が狭く、イライラ…イライラ…。
が、もう大丈夫。
俺の記憶では、舞子から明石駅周辺まで、それなりに走りやすかったはず。

「そろそろ、ええやろ?」
「そろそろ、本気を出そか?」
フロントをインナーからアウターに切り替える…つもりで左手の中指に力を入れたが、切り替わらなかった。
まぁ、いい。
仕方が無い。
整備を怠った俺が悪い。
シャカシャカ…シャカシャカ…。
クランクを回す。

と、前にロード乗り(以下 ロードA)。
俺は視力が悪いため、目を細めて注視する。
「あら?」
「マジ?」
ロードAは、遅い。
それも、尋常じゃない遅さだ。
正直、俺は他人のことをとやかく言えるレベルではないが、ロードAは遅すぎる。
おそらく、30秒後には余裕で追い抜くだろう。

「俺に『遅い認定』されるって、大概やで」
「大丈夫か?どっか、具合悪いんとちゃうか?」
勝手に心配し、ひとりでソワソワする。
「ほんまに大丈夫か?」
再度、目を細めてロードAの後ろ姿を注視。
「そら、遅いで」
たまに脚を回し、その後、惰性で進み、またしばらくして脚を回し、惰性で進み…。
ロードAは、死にかけているのか?

ロードAの約5m後ろにつく。
「大丈夫か?」
見たところ、肩で息をしているわけではない。
走りながら休憩中…か。
まぁ、休憩するのは構わないが、俺からすると進路を塞がれているため、邪魔に思える。

「抜こ」
俺の中で、スイッチが入る。
が、もうひとりの自分が脳内で叫んだ。
「やめとけ!」

目の前をちんたらと走るロードA(ロードA!)。
彼を追い抜いてはならない(ならない!)。
その理由は、ロードAを抜いた後、休憩を終えたロードAと抜いた抜かれた…という展開になるのが面倒くさい。
考えすぎか?

まぁ、いい。
それなら、追い抜かずに、ロードAの後ろについたまま(イライラするぐらい遅いけど)、俺もだらだらと進もう。
下手にロードAを刺激してはならない。
うん、それこそ正しい選択。

いや、待て。
よく考えると、それは正しい選択ではない。
ずっと後ろにつかれていると、ロードAは気分を害するかも知れない。

なら、どうすればいい?
考える。
まぁ、こんなことに頭を使うのもアホらしいため、ほんの少しだけ考え、手っ取り早く結論を出した。
「ロードAには近寄らない」
それでいい。
歩道に上がり足を着き、ロードAを見送ることに。
俺は歩道の脇で、スマートフォンを手に取ってニュースをチェック。
ちょっとした休憩だ(いっこも疲れてへんけど)。

約10分後、ロードAが視界から消え失せたことを確認し、再スタート。
脚を回す。
明石駅は近い。
明石の市街地は近い。
もうすぐだ。
が、明石市役所の近くにあるセブンイレブンに寄る。
ここは、明石や淡路島へ走った際の休憩スポット(俺の中で)。
「缶コーヒーでも飲もかぁ」

休憩、休憩、休憩。
余裕をかまして休憩。
これが、後で重くのしかかる。

つづく

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