(879)Bianchi ARIAに乗って姫路へ~サイクリストにとって嬉しいサービスを考える~

朝10時、チェックアウトの時間ギリギリまで部屋でだらけ、ホテルを出た。
玄関の脇に輪行バッグを開き、フレームに前輪、後輪をはめ、しゃがみこむ俺。
「あぁ、面倒くさいなぁ…」
「誰か代わりにやってくれへんかなぁ…」

やる気が起きない。
輪行バッグを綺麗に畳み、バックパックに詰め込むのがかったるい。
「テキパキと動いたら、3分も掛からんやろ?」
もうひとりの自分にそう言われ、「分かってるよ…」と返す。
そう、頭では分かっているのだ。
ただ、やる気が起きない。
面倒くさい。
面倒くさい。
面倒くさい。

「そこら辺を歩いてる人が、代わりにやってくれへんかなぁ?」
「『何かお困りですか?』とか声掛けてくれる人、おらんかなぁ?」
「まぁ、そんな都合のええ話、無いよなぁ」
上下逆さまに置かれたロードバイクを見詰め、そして溜め息。

「はぁ…」
「面倒くさいなぁ」
「誰か代わりにやってくれへんかなぁ…」
「ホテルのスタッフが、代わりにやってくれへんかなぁ」
ホテルの玄関に目を向ける。
と、「バシッ!」。
膝を叩く俺。
「ええこと、思い付いたわ!」

宿泊客のロードを輪行バッグに入れる、そして出す作業。
これを、ホテルのサービスとして従業員が行えば、サイクリストたちに喜ばれるのではないか?
長い距離を走りホテルにたどり着いたサイクリスト。
ただでさえ疲れているのに…だ。
チェックインする前に、ホイールを外してロードを輪行バッグに…は、面倒くさい。
鬱陶しい。
そこで、ホテルの従業員が「お任せ下さい」。
チェックアウトの際も、「ロードを輪行バッグから取り出して…。朝っぱらから面倒くさいなぁ」のタイミングで、「お任せ下さい」。

「いけるなぁ」
「ナイスすぎるアイデアやで」
俺がどこかのホテルのオーナーになれば…だ。
このサービスは絶対に導入する。
あ、勿論、従業員が対応する(俺は何もしない)。
あと、長時間走って疲労したサイクリスト、宿泊客に無料マッサージのサービス。
うん、喜んでもらえるはず。
勿論、従業員が対応する(俺は何もしない)。
そうだ。
レストランを24時間営業にしたい。
宿泊客が、深夜に「ちょっと小腹が空いたな」とレストランへ向かう。
と、そこには「夢の24時間バイキング!」。
勿論、従業員が対応する(俺の勤務時間は10時~15時なので)。
他にも、宿泊客のロードを預かって、メンテナンスさせてもらおう。
喜ばれるサービスだ。
勿論、従業員が対応する(俺は何もしない)。

従業員は朝から晩までこき使われ、本当に大変だと思う。
更に、月給120,000。
そこから寮費として105,000が引かれ、まさに火の車。
ただ、安心してほしい。
金は無くても、お客様から「ありがとう」の言葉を頂ける。
いいか?
仕事とは、金のためにするのではない。
お客様からの「ありがとう」を集めるためにするもの。
「搾取されてるだけやんけ!?」と思うかも知れないが、俺を恨むな。
恨むなら、資本主義を恨め。

と、「ホテル・マルクス」構想を練るのはいいが、現実は何も変わっていない。
「面倒くさいけど、ぱぱっと終わらせよか」
「はいはい」

輪行バッグをバックパックに詰め、「そろそろ行こかぁ」。
サドルに跨がる。
まずは姫路駅の北側に出て、そこから姫路城へ向かおう。

つづく

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